前回は「日本の受験制度の問題点 1」の話でした。
いよいよ中学受験〜大学受験の本格的な時期に入りました。
受験生の方々には頑張って欲しいと思います。
大変なのは受験生だけではなく、受験生を支える家族の方々も大変な気苦労だと思います。
前回は大学受験の話でしたが、今回は中学受験の話です。
急速な勢いで少子化が進む日本。


出生率が死亡率を
上回るような変化がない限り、



Japanは、
いずれ存在しなくなるだろう。
と、あのイーロン・マスクに言われてしまうほど、危機的状況です。
続けて、



これは世界にとって、
大きな損失になる。
「世界にとって大きな損失となる」と「Japanは大事な国」と表現して頂いているのは、嬉しいことです。
しかし、外国の著名人に「Japanは、いずれ存在しなくなるだろう」と言われてしまう異常事態。
これは、極めて深刻です。
この「Japanは、いずれ・・・」に関しては、最近「国家としての勢いが著しく減少」していることも起因するでしょう。
1971年生まれのイーロン・マスクが物心ついた思春期の頃、日本はバブル景気に湧き、猛烈な勢いを持っていました。
「超強力な経済力」ばかり目が行きがちなバブル景気。
当時の日本は、経済力のみならず科学・技術・文化・文明など、あらゆる面で世界の最先端を走っていました。
その「輝かしいJapan」の印象が、イーロン・マスクには、心の奥底にまだあるのでしょう。
その「輝かしいイメージ」と現代日本の「異常な落差」が、マスク氏にとって「歯痒いくらい」なのではないでしょうか。
そして、異常なペースの少子高齢化が進む日本社会。
マスク氏の発言は、「日本に対する非難」ではなく「日本に対する激励」と受け取りたいです。


「ペーパーテストであるSATによる評価の減少」を掲げた米国名門大学。
未だに「人種差別」が色濃く残る米国では、「良いことばかり」ではないのも事実です。
ハーバード大学などの超名門大学において、「人種的優遇措置」が行われている可能性が指摘されています。
少子高齢化が異常な勢いで進む日本ですが、中学受験は加熱してきています。
特に首都圏の中学受験は2010年ごろから、急速に加熱してきており「非常に狭き門」になっています。
僕が中学受験をした1980年代末期は、「塾へゆくのは小学校4〜5年生くらい」が標準的でした。
多くの方は「小学校5年生から本格的に塾へ」という考えでした。
少子化が強く進行した2000年代からは、「小学校低学年から中学受験の準備」が当然の傾向となりました。
この歪な傾向もまた、少子化に悪影響を与えているのでしょう。
このような「中学受験の加熱」は、首都圏・大阪神戸圏以外の地域では、あまり感じられないかも知れません。
戦後、全国的に都市化が急速に進み、農村部の雰囲気がなくなってきた傾向があります。
それでもなお、大都市ではない地域には、良い意味の「地方らしさ」が色濃く残っています。
この「中学受験の加熱」は、裏を返せば「公立校への不信感」があるのでしょう。
もともと「中学受験に縁のない」方でも、周りが加熱していれば、影響を受けざるを得ません。
すると首都圏・大阪神戸圏のように、居住費や生活コストが高い中、子育ても大変になってしまいます。
これがさらに少子化に拍車をかけていることは、間違いのない事実でしょう。
ただでさえ「小さな子を育てる」のは大変な中、「共働きが多い」首都圏・大阪神戸圏の方々。
少子高齢化を解決するためには、「未婚率の多さ」と同時に「子育てしやすい環境」の醸成が不可欠です。
そして、それは「子供一人当たり〜円」と言う補助金だけでは、あまり効果がないように感じます。
政治・行政のできることは限られるかも知れません。
しかし、「ただ補助金を出す」と言う思考から脱却しない限り、少子化を止める大きな転換はなさそうです。