「申し訳御座いません」の是非〜とにかく「申し訳御座いません」の日本社会・問い合わせでも「申し訳御座いません」の連呼の日本・海外の「謝罪」に対する考え方・「自分が悪い」とは考えない国々と「大人しい」日本〜|社会問題

 前回は「杓子定規的ではなく「柔軟な発想」を持つ大事さ 3〜差出人に変装されてきたレターパック・百聞は一見にしかず・厚さを実証・届いてこそ初めて意味がある郵便物〜」の話でした。

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とにかく「申し訳御座いません」の日本社会

日の丸(Wikipedia)

今回は「申し訳御座いません」の話です。

日本人ほど「謝る」のが好きな民族は、いないのではないでしょうか。

なんでもすぐに

申し訳
御座いません!

となります。

例えば、不祥事を起こした企業のトップ・責任者が記者会見する時。

この記者会見では、「必ず見られる光景」があります。

決まってまず直立不動で起立してガバッと一斉に頭を下げて、

この度は
申し訳御座いませんでした!

で始まります。

こういう絵は海外の不祥事では、まず見受けられないことで、「非常に日本らしい」現象だと思います。

問い合わせでも「申し訳御座いません」の連呼の日本

富士山(Wikipedia)

問い合わせなどで、何かと「申し訳御座いません」を、連呼されることが多いです。

問い合わせ電話で、

この点を
対応いただきたいのですが・・・

と依頼しても、

申し訳
御座いません。

その件は、対応しかねます。
申し訳御座いません・・・

と連呼されて、こちらの要望が全く通らないことが実に多いです。

謝られても何もならないのです。

こちらは

謝って
欲しい。

と依頼しているのではなく、

対応して善処して頂き、
こちらが何かを進められるようにして欲しい・・・

のです。

それに対して「ひたすら謝られる」のは嬉しくもなんともなく、ストレスしか残りません。

海外の「謝罪」に対する考え方

世界の都市・街(新地球紀行)

海外と電話やメールなどでやりとりしていると、

申し訳
御座いません。

みたいなニュアンスが出てくることは、ほとんどないです。

謝るのではなく、
なんらかの対処を考えることの方が大事だ・・・

という認識が通念としてあるように感じます。

「謝られている方」に、とっても遥かにメリットがあります。

前例主義ばかりの日本に対して、すぐに対応しようとする欧米との大きな違い。

欧米の方々はは、間違いがあっても謝るのではなく、対処法を考えようとする傾向にあります。

対して、日本人は「まずは謝る」という感じがします。

社会通念として、

まずは頭を
下げるべき!

という感じがあります。

しかし、頭を下げるのは相手に対して「負けている」を自ら認めることになります。

左上から時計回りに、Volodymyr Zelenskyウクライナ大統領、Joe Biden米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席、Vladimir Putin露大統領(Wikipedia)

混迷を強めるウクライナ問題。

各国首脳が

どのように双方の折り合いをつけて、
ロシアとウクライナの停戦に持ってゆくか・・・

で頭を悩ましています。

欧米側の観念では、「プーチン大統領が悪い」ことになります。

ところが、プーチン大統領は「謝罪する」なんて考えもしてないでしょう。

やりかたが
マズかった点があるかもな・・・

と思っているかもしれないプーチン大統領ですが、

俺が悪いだと?
そんなわけないだろう!

悪いのは、NATOであり、
United StatesでありEuropeの連中だ!

が本音でしょう。

外交の場で、各国首脳は実に堂々と「私の考え」や「自国の立場」を主張します。

対して、日本の首相が「堂々と外国に主張する」光景は、あまり見られないことです。

外交や国際社会においては、「謝ったら負け」であることを、海外首脳・幹部はよく承知しているのです。

Boris Johnson英首相(Wikipedia)

「申し訳御座いません」と、電話等で言われることがよくあります。

それに対して僕は、

謝らなくていいですよ。
別にあなたが悪いわけではないのですから。

と言うことが多いです。

本当に相手が悪くて「謝られる」ならば、まだ分かります。

「悪くない」相手の方に謝られても、こちらが困ってしまうのです。

謝られて終わりなら、
なんのために、電話したのか・・・

が「依頼している側」の考えです。

「自分が悪い」とは考えない国々と「大人しい」日本

左上から時計回りに、Putin露大統領、Kim Jong-un朝鮮労働党中央委員会総書記、Yoon Suk Yeol韓国大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席(Wikipedia)

まして、自分・自分達が「悪い」とは「考えもしない」方々が国家元首である国々に囲まれた日本。

これらの国々に囲まれた「大人しい」日本。

岸田文雄 総理大臣(Wikipedia)

ミサイルを打ち込まれても、何をされても、

遺憾です・・・

と「大人しい」対応しかしない日本。

これでは、

Japanは、何をしても
文句言ってこないな・・・

と考えられても仕方ないことで、さらに「相手が悪い」としか思わない方々は尚更でしょう。

「すぐに謝罪するのではなく、対処法を考えて、然るべき手を打つこと」が非常に大事です。

この「すぐに謝罪する」風習・文化は、日本が国家として見直すべきでしょう。

新地球紀行

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