前回は「日本の規則と前例主義と未来〜日本社会のルール・「出来ません」の連呼と規則・「問い合わせ口」の役割と規則・ポツダム宣言への対応・「黙殺」と「無視」〜」の話でした。
「前例主義」というルール中心の日本と欧米
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「前例主義」という「ルール」が社会に蔓延している日本。
問い合わせ窓口に電話して、何か依頼したり、相談しても、
出来ません。
規則だから、
出来ません。
が連呼され、「何も解決されずに終わる」ことが多いです。
このような日本の現状に対して、海外はどうなっているのでしょうか。
欧米における「ルール」の話を、実話をもとに考えてみます。
先日、英国のある賞に応募した時のことです。
もちろん締め切りがあるのですが、準備の関係で「締め切り最終日」の提出を考えていました。
世界中から応募が集まる賞なので、この締め切りには日付と共に「ロンドン時間の〜時」と明記されています。
「GMT=グリニッジ標準時」です。
時差の関係で、ヨーロッパよりも日本の方が時間が先に進みます。
そのため、日本時間で「締め切り日」の夕方までに提出すれば大丈夫なので、その予定でした。
海外の締切日時:問い合わせメール
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一生懸命資料を作成し、準備万端で、
さあ提出!
と提出のwebsiteに行くと、”closed”になっています。
あれ?
おかしいな?
と色々と試してみましたが、ダメです。
全然応募できません。
しまった。
やはりギリギリに応募しようと思ったのが・・・
そもそも
間違いだったのかな。
とガッカリしました。
折角、一生懸命に応募資料も整えたのに、残念です。
再度、締め切り日の記載されたページをじっくり読んでみます。
やはり、僕は間違ってなさそうです。
おかしいな・・・
と思って、パソコンの前でしばらく画面を見つめて悩みます。
悩んでいても仕方ないので、
一応、問い合わせ先に
メールで聞いてみよう・・・
と考えました。
メール中心の欧米とFAXが横行する日本
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欧米のサイトは、ほぼ全てに問い合わせ先のメールアドレスが明記されています。
そして、問い合わせのメールに”Dear・・・・・・”と丁寧なメールを送ってみました。
どうせ『締め切りました』で、
終わりだろうな・・・
と思いました。
あるいは、
メールの返信は、
来ないのではないだろうか
と。
いずれにしても、なかなかこういうことは聞きにくいものです。
特に日本人的発想では、
締め切って
しまいましたか?
とは聞きにくいものです。
でも、「ダメでもともと」で意を決してメールを打ってみました。
こういう時に、電話では聞きにくいですが、すぐに文章できちんと尋ねることが出来、メールは便利です。
いまだにFAXが、実社会の大部分で使われている日本。
何かカタログ等を依頼する電話をすると、
それでは、送付先を
弊社FAXヘ送付ください。
と言われることが多いです。
僕の会社では、7年ほど前にFAXを停止しました。
FAXを使用する取引先は、既にほとんど残っていませんでした。
さらに、「紙であるFAX」はデータとして管理するために「スキャンする」必要があります。
扱いにくく、余計なコストもかけたくないので、FAXは停止した次第です。
それなのに、今でもなお、
〜を
弊社FAXヘ送付ください。
と言われた時、
うちはFAXありませんので、
メールでお願いしたいのですが・・・
といちいち依頼するのも面倒です。
海外、特に先進国では、FAXからメールへ「ほぼ完全に移行」しています。
手間も管理もしにくいFAXが幅をきかせ、規制や前例主義ばかりの日本社会。
日本は、世界からどんどん遅れをとってしまうと思います。