日本人としての骨格をきちんと持つこと〜戦時中の歴史に「蓋をし続けてきた」日本・「曖昧にし続ける」方針の日本政府・民族性の違い〜|教育問題

前回は「歪んだ日本の教育〜ものの考え方・価値観・見えない教育の大方針・戦前の日本への視点・現代社会と近い過去の歴史・東條英機と山本五十六〜」の話でした。

目次

戦時中の歴史に「蓋をし続けてきた」日本

左上から時計回りに、 Adolf Hitler独総統、Winston Churchill英首相、Mussolini Biografia伊首相、東條英機首相(Wikipedia)

第二次世界大戦敗戦後からこれまで、戦時中の歴史に「蓋をし続けてきた」日本。

中学校〜高校の歴史の授業は、学習指導要領があるものの、私立校などでは指導教員の考えが反映されます。

対して、小学校の歴史の授業では概ね「歴史の概観」を伝えるべきであるはずですが、

徳川幕府が倒れて、
明治維新となりました。

その後、日本は強国へと
成長し、日清・日露戦争を勝ち抜きました。

と説明を受けます。

そして、大正時代から昭和時代へと入り、日本はひたむきに軍国主義の王道を突き進みました。

1941年ヨーロッパ・アジア支配圏(歴史人2021年8月号 ABCアーク)

そして、一時は、膨大な領土・支配領域を有した大日本帝国でしたが、

1945年8月6日広島へ原爆投下(Wikipedia)

主に米国である連合軍に敗北して、1945年8月15日に敗戦を迎えました。

この「戦時中の歴史」を詳しく、小学生に教える必要はないでしょう。

ところが、日清・日露戦争から一気に第二次世界大戦は「サラッと」説明されます。

第一次世界大戦が勃発して、
日本は勝利した連合国の一員でした。

第二次世界大戦では、日本は
連合国に敗北し、GHQに統治されました。

そして、「戦後の歴史へと突き進む」授業となるのが一般的です。

新地球紀行
東京オリンピック1964開会式(Wikipedia)

戦後は高度成長を果たした日本は、
東京オリンピックに続いて大阪万博を開催しました。

すると、小学校の歴史の授業を受けた小学生たちは、

結局、日本は
第二次世界大戦でなにをしたの?

となり、具体的な知識を持たないまま、成長してゆきます。

「曖昧にし続ける」方針の日本政府

大日本帝国の敗戦時の領土(第二次世界大戦全史 洋泉社MOOK)

第二次大戦中の事柄を、日本政府が主導して「曖昧に」してきました。

自分たちが曖昧にすることは、他国にとっては「良い餌」となってしまいます。

こちらが曖昧にしている以上、相手の国にとっては

Japanには、
なんとでも主張できる!

となります。

自国の歴史を曖昧にすること。

それは、相手の国に無用な大義名分を与えてしまうことにもなると思います。

鈴木貫太郎 首相(人物で読む太平洋戦争 世界文化社)

日本政府としては、
これ(ポツダム宣言)を・・・

価値あるものと認めず、
「黙殺」し、断固戦争完遂に邁進する・・・

この鈴木首相の「黙殺」は外電には、

Japanが、
ポツダム宣言をignore(無視)した!

と伝わりました。

その結果、「原爆投下」と「ソ連対日参戦」の大きな「大義名分・口実」を連合国に与えてしまった日本。

「曖昧で問題ない」は、「基本的には日本人同士だけ」であると考えるのが良いのではないでしょうか。

日本人としての骨格をきちんと持つこと:民族性の違い

ニューヨーク(新世界紀行)

仮に、米国滞在歴が長い日本人の方であって、

米国のことは、
かなり理解している!

という方であっても、米国民の考え方の基本はなかなかわからないのが実情でしょう。

それは「民族性の違い」に起因することで、個人の努力で克服することが出来ない領域であると考えます。

また、その「民族性の違い」は、大いに尊重すべきものであると考えます。

外国との交渉においては、それを念頭においた上で、きちんと自己主張することが基本になります。

相手に

これは、
どのように理解されるのか?

を考え、配慮した言葉を選ぶことは最重要なことの一つだと思います。

教育においては、英語の学習も大事です。

それよりも、まずは「日本人としての骨格をきちんと持つこと」が最優先です。

21世紀に入って20年以上経過し、昭和から平成を過ぎて、令和という新しい時代になった日本。

教育は国の根幹ですから、大いに「新たな教育と国づくり」の議論をすべきと思います。

新地球紀行

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