前回は「力強い米国経済と世界」の話でした。

中国:ロシア・ウクライナ和平案
中国によるロシア・ウクライナ和平案の進行を世界中が見守っています。
各国が様子見する中、世界政治・経済もまた様子見が続きます。
この中、堅調な米国経済に対して、パウエルFRB議長が発言しました。
FRBが「利上げ加速の用意がある」と明言したのです。
それに対して、米国政府は中央銀行との距離を保ちながらも、釘を刺しました。
米国政府高官が、FRBへの介入をしないものの「一息つく」必要を明言しました。
日本とは異なり、「政府と中央銀行の独立性」が明確な米国。
その米国において、この政府高官の発言は大きな影響を持ちます。
米政府としては、
単月のデータへの
過度な依存を避けるべきでは。
という立場を明確にしたのです。
米国:カラーコード戦争計画
これは、長期的国家戦略を担う米国政府の考え方として、昔から長い歴史を持つものです。
第一次世界大戦が終了後の、つかの間の平和の間にも米国は「各国との戦争」を研究し続けました。
「カラーコード戦争計画」と呼ばれ、主に日本やドイツに対する戦争が想定されていました。
対 日本 :オレンジ計画
対 ドイツ :ブラック計画
対 イタリア:シルバー計画
対 英国 :レッド計画
対 中国 :イエロー計画
日本に対しては「オレンジ」が割り当てられ、「オレンジ計画」が長きに渡り検討され続けました。
その一つの検討結果として、「真珠湾奇襲攻撃への米国の反撃」がありました。
1年以上の長きに渡り、「米国との戦争」を具体的に検討した第二次世界大戦当時の日本政府。
この日本政府の姿勢に対して、米国政府の姿勢は「10年以上検討し続けた」オレンジ計画がありました。
この「カラーコード戦争計画」ですごいところは、「同盟国・友邦である」英国までも対象に入れているところです。
我がUnited Statesの
仮想敵国は沢山ある・・・
友好国である
Great Britainとの戦争の可能性は低い・・・
低いが、
0%ではない。
米国らしい「合理的発想」のもと、「vs大英帝国」のレッド計画も検討されていました。
インフレとFRB
そして、カラーの強い各国の中でも、一際強いカラーを放つ傾向がある米国大統領。
100年以上前から「長期的視点に立脚して戦略を練る」姿勢の米国政府は、短期的視点を好みません。
対して、パウエル議長としては、

我々が
データをもとに判断せずに・・・



何を根拠に
判断しろ、というのだ?
こんな思いでしょう。
経済成長続けるインドが、明確に欧米側に寄る姿勢を明確にしてきました。
コロナ禍の中、世界中の国で助成金などで巨額のマネーが回った中、ウクライナ戦争で明確化した大きなインフレ。
米国の政策金利の設定によって、米国CPI・株価に大きな影響を与えます。
最近のインフレ傾向は、米国の政策金利と連動して「インフレもまた高くなる」傾向もあります。
「政策金利をどんどん上げるとCPIも上がる」傾向も見られる中、戦略的に様子見するのも大事でしょう。
短期的経済指標よりも長期的視点に立ち、一時的に政策金利上昇を緩めるのも手段と考えます。
具体的には、次回上昇幅は0.25%とすべきでしょう。