前回は「拒否することの大事さ 3〜スティムソン陸軍長官と前線の「うちなる戦い」・日米の意思決定の違い・米軍将兵の日本軍への思い・陸軍長官の完全拒否・トップの矜持〜|原爆と世界」の話でした。
日本の国家としての総合力

今回は、各国首脳のカラーの話です。
高度成長期〜バブル期と比較して、経済力や科学・技術力に陰りが出た日本。
それでも、日本はまだまだ「大国の一つ」です。
様々な海外のメディアで調べてみても、国家の総合力として日本は大体7-10位くらいには入ります。
数多くの指標があり、GDP・軍事力・イノベーションなどが評価されます。
軍事力に関しては、日本の自衛隊はある程度の軍事的能力を保持しています。
一方で、それなりの軍事力を有しているものの、憲法で著しい制約を受けている日本。
軍事力を行使することには、他国では考えられないような異常な制約があります。
明治維新の頃の日本は、
Japan?
知らないね・・・
Asiaの端にある
Samuraiの国らしい・・・
その程度の存在だった日本。
この明治維新の頃、国家の総合力をランキングしたら、日本はせいぜい10〜12位程度でしょう。

そして、その後

とにかく、欧米から学ばなければ、
話にならない!



欧米から
先端学問・技術を輸入しなければ!
と、それまでの江戸時代の日本文化を否定してまで、欧米の学問・技術導入に邁進しました。
その後、日清・日露戦争を勝ち抜き、一気に日本は「大国への道」を突き進みました。


特に「第0次世界大戦」とまで言われた、総力戦となった日露戦争。
この戦争で、大日本帝国は辛うじて、勝利を収めました。
その後、陸海軍ともに急速に力を伸ばし、海軍では「世界三大海軍国」の一つになりました。
戦前の「世界三大海軍国」は、米国・英国・日本です。


そして、膨張に膨張を重ねた日本は、1942年頃に、国家としての領域が最大となりました。
その後、主に米軍である連合軍に叩き潰され、1945年に敗戦を迎えた日本。
戦後日本と国家の地位
敗戦後、欧米各国が「思いもしなかった勢い」で復興した日本。
最近のJapanの
経済力の勢いは、めざましいな・・・
ああ、
一体どうなったら、あの勢いがつくんだ?
Japanの国の面積は、
小さく、資源は大してない・・・
不思議だな・・・
Oriental Mistery(東洋の神秘)か?
G4 | 米英独仏(ドイツは西ドイツ) |
G5 | 米英独仏日(ドイツは西ドイツ) |
G6 | 米英独仏日伊(ドイツは西ドイツ) |
G7 | 米英独仏日伊加(ドイツは西ドイツ) |
そして、再度強国になった日本。
バブル期に経済・科学技術は絶頂を極め、その後衰退の歩みを進めている日本。
その日本の国家の総合力は、大体7〜10位となります。
「どのように評価しているか」には、賛否両論あると思います。
国家の総合力は、大抵の場合は米国が1位で、これは誰しも文句は言えないでしょう。
続いて中国やロシアが続き、ヨーロッパの3大国である英国・フランス・ドイツが続きます。


基本的に日本は「最高で7位」という位置付けになります。
これらの国より「日本が劣っている」とは思いません。
一方で、「世界における日本の存在感」が世界7位より上とは、「とても言えない状態」が実情です。
世界の国家元首のカラーと強さ
仮に、総合的な国力では世界7位であっても、日本の存在感は、あまり強くありません。
世界における存在感は「10位に入るかどうか」ではないでしょうか。
国家元首は、強いカラーを持っている方が多いです。


Trump米前大統領は、「個性・カラーがあり過ぎる」人物ともいえると思います。


Putin露大統領やXi Jinping(習近平)中国家主席も、非常に強烈なオーラを出しています。


ロシアによるウクライナ侵攻では、世界中を走り回り「反ロシア」を推進したBoris Johnson英元首相。
Boris Johnson英元首相もハッキリした、彼だけの個性が光っています。
世界において「日本の首相は?」となると、Abe,Koizumiあたりはそれなりの知名度があると思います。
ところが、「それ以外は?」となると途端に怪しくなるように思います。


あまり広くは認知されていない、日本の国家元首・内閣総理大臣。
以前から指摘されていることですが、特にバブル後の「首相がコロコロ変わる」状態が続いた日本。
この「コロコロ変わる」状態もまた、一つの理由だと思います。
発足して1年半あまりが経過した岸田総理・内閣。
G7では、一定の成果を出したのは、大変頼もしいことでした。
世界に対して「自らの個性・カラー」を強く打ち出して、日本を世界にアピールして欲しい。