前回は「カナダの支援」の話でした。
ロシアのウクライナ侵攻が続く中、ついにバイデン米大統領が一歩踏み込んだ発言をしました。
「プーチン大統領が権力の座に止まってはならない。」とまでハッキリと言い切ったのです。


もちろんロシア政府は猛反発しています。
急先鋒の英国ならともかく、米国にまでここまで言われてしまう状況は、プーチン露大統領の苦しい状況を示します。

強行姿勢を崩さないリズ・トラス英外相は「対ロシア制裁は、完全な停戦・部隊撤退で解除」と明言しました。

各国の国会でスピーチをして、ウクライナへの支援・ロシア排除を懸命に主張しているゼレンスキー大統領。
「私は家族・閣僚と共に首都キーウに留まる」という強い、メッセージを発しました。
そして、さらに世界の共感を呼び、多くの軍事支援を含む支援を受けています。

3/23には日本の国会でも演説しました。
「旗幟を鮮明にした」意味では良かったのですが、林外相が「演説中あくびした」という報道には、ガッカリする気にもならないです。
ここまで低レベルだと、もはや論ずるには当たらない状況です。
日本の国会での演説は良かったものの、どうも英国など他の国々でのゼレンスキー大統領のスピーチと比較すると、少し大人しめに感じました。
これは日本政府側から「これを言わないでください。」という多くの要望があったと考えられます
日本は憲法の制約などから、武器支援などは「論議すらできない」状況で、防弾チョッキがやっとです。
経済面は比較的強いですが、ウクライナのある欧州地域においては、欧州・米国と比較すると、かなり存在感は小さいでしょう。
その中、日本にもできることがあると思いますが、ゼレンスキー大統領のスピーチでは、あまり強い要求がなく、日本を持ち上げるような発言が多かったのが気になりました。
どうもゼレンスキー大統領にとって「日本という国家の立場」が明確になってないのでしょう。
さらに様々な「これは言わないで下さい。」という要求をしたと思われる日本政府・外務省。
そして、「一歩踏み込む」演説を英国などで行なっているゼレンスキー大統領が行った「一歩引いたような」演説。
これは、ゼレンスキー大統領にとって、日本という「国家の色」がよく分からないためではないでしょうか。

日本の文化とも言える「玉虫色」では、二元論的な欧州・米国からは「だから、何なのか?」と不思議な存在なのでしょう。
戦後〜昭和は仕方なくても、21世紀にもなって「玉虫色」では国家の行先が非常に危ぶまれると思います。