前回は「攻勢強めるロシア 3」の話でした。
ロシア包囲網

フィンランド・スウェーデンのNATO加盟申請など、「ロシア包囲網」が構築されたかのような情勢になりました。
そして、「どう考えてもロシアに勝ち目がない」状況。
「流石に双方の落とし所を探して、少なくとも一時停戦に向かうのでは」という憶測もありました。
ところが、ロシア軍はむしろ攻勢を強めています。

ウクライナ東部の街は、ロシア軍に破壊され続け、多くの方が死傷し、街も壊滅的打撃を受けています。
プーチン大統領が強気になる理由は、いくつかあります。
まずは、「原油・天然ガスなど膨大なエネルギーを持つロシアとの関係なしに、欧州が成り立たない」ことです。
これは事実で、欧州は、エネルギーの軸の急展開を図っています。
一方で、そんなに急速には変えようがないのが現実です。
そして、フィンランド・スウェーデンのNATO加盟申請に関しては、トルコが反対の意志を明確にしています。
「絶対に反対する」姿勢のエルドアン トルコ大統領。

フィンランド・スウェーデンの早期NATO加盟は、絶望的な状況です。
ジョンソン英首相のスキャンダル

世界中を駆け巡り、ロシアを叩いてきたジョンソン英首相は、国内のスキャンダルに逆風を受けています。
党内投票によって、首相の座を守ったものの、政権基盤が揺らいでしまい、目を国内に向けざるを得ません。
「コロナ禍の官邸パーティー問題」は大きな問題ではないと思いますが、「政権の信用問題」としては大きいでしょう。
ジョンソン英首相には、英国民の信頼を急回復するべく、より誠実に活動を続けていただき、世界を駆け回って欲しい。
欧州・米国としては、どうしても止めなければならない、ロシアのウクライナ侵攻。
これが成立してしまっては、また進行する国が出てくるかもしれません。
米国の台湾バックアップ体制:蔡英文総統

中国の軍事活動に釘を刺した米国。
早速、中国国防省が反論をしています。
台湾では、蔡英文総統が対戦車砲を持つ写真を政府が発表する事態です。

国家元首が大型の武器を手にするのは滅多になく、その写真が出ることは、なかなかありません。
それを、あえて出す台湾。
台湾と中国の間の事情を表しています。
そして、台湾・中国が隣で、「最も関係が深いはず」の日本。

「防衛費を上げる」としていますが、それ以上のことは特段ない状況です。
そもそも、「防衛費を上げる」も「予定にすぎない」とも言えます。
世界が危機的状況にある中、日本は自国の未来・防衛を真剣に考えた、青写真が欲しい。
日本政府では、様々なことが問題にあがり「全てに対応する」という玉虫色の政策が続きます。
まずは、「何かに集中すべき」だと考えます。
そして、それは「科学技術・イノベーションの振興」「防衛強化」「インフレ対策」の3つです。
他は後回しで良いと考えます。