前回は「正念場の英国」の話でした。
英首相官邸でのパーティー

ロシアのウクライナ侵攻では、中心的役割を果たしているジョンソン英首相。
フィンランド・スウェーデンのNATO加盟においても、英国単独で「両国を守る」姿勢を鮮明に打ち出しました。
その中、「コロナ禍において、英首相官邸で何度もパーティーが行われ、ジョンソン英首相も出席していた」こと。
この事実から、非常な逆風を受けました。
ついには、英与党・保守党内で、ジョンソン英首相の信任投票を行う事態に至りました。
これは「秘密投票」の形式ですが、しっかり投票をするところが、実に英国らしいと考えます。
その結果、与党議員の60%ほどが、ジョンソン英首相を信任し、ジョンソン英首相の留任が決定しました。
「40%の与党議員が不信任」というのは、見方によっては異常事態です。
「過半数を1票でも上回れば、可決」というのが民主主義の原点です。
その意味において、「ジョンソン英首相は与党議員の信任を得ている」と考えて良いでしょう。
ジョンソン首相への猛烈な逆風
大きな逆風を経験したジョンソン英首相。
さらにパワーアップして、国際社会をリードして欲しい。
我が国において、首相や大臣に疑惑が広がった際、投票に至ることは、ほとんどありません。
ここ数年においても、首相経験者などに様々な疑惑が報道されましたが、いつのまにか風化して終わりです。
「秘密投票」であっても、きちんと投票する英国の政治の成熟度を、我が国は少しでも見習うべきでしょう。
議論するのも良いし、批判するのも良いですが、「投票で白黒はっきりさせる」ことは非常に大事です。
こうした中も、ロシアによるウクライナ侵攻は続いています。

しばらく英国内をしっかり見据える必要に迫られ、非常に強い逆風を経たのち、「信任を得た」ジョンソン英首相。
ここから、さらにジョンソン英首相の強いリーダーシップが、発揮されるでしょう。
日本は英国とのパートナーシップの大幅強化を促進させるべきです。
そして、英国の良いところを、どんどん取り入れて国際社会で存在感を出して欲しい。