前回は「日本とは根本的に異なる欧米における「ルール」 2〜夜中に英国からの返信・自宅で業務メールの対応をする姿勢・自らの役職に責任持つ・日本では少ない「その分野のプロとしてしっかり責任をもつ」強い意識〜」の話でした。
業務時間外に自宅で対応する英国・欧州のプロ意識
![](https://www.w-voyage.net/wp-content/uploads/London234m.jpg)
「締切日時少し前に」英国の賞に応募した時のこと。
締切日の日本時間夕方に提出しようとwebsiteに行くと、”closed”になっていました。
ダメ元で、メールで問い合わせると、
まだ締め切りではないから、
それはおかしいな。
担当者のPさんから「予想外に早い返信」が届きました。
そして、「チャットのような」素早いメールのやりとりの後に、
これはおかしい。
システム故障だな・・・
よし、すぐに対処するから安心してくれ。
応募期限を延長するなど対処するから。
なんと、「すぐに状況を把握して、対処することを約束」してくれました。
しかも、
だが、済まないが、
今、Londonは午前6時前なんだ。
実は、私は今自宅なんだ。
出社したら、すぐに対応するよ。
なんと、担当のPさんは「自宅から業務対応をしていた」のでした。
これは、業務時間外であろうと、自宅であろうと、「自分が責任者であるプロ意識」があるのでしょう。
業務時間外で、担当者が「会社外部で」「メールなどに対応する」ということは、日本では考えにくいです。
仮に対応してくれたとしても、日本の場合は、
状況を確認して、
ご連絡します・・・
が「最も良い」反応です。
それに対して、「すぐに状況を把握して、対策を判断する」姿勢の英国の担当者Pさん。
担当者が、
任せて下さい。
とか、
安心して下さい。
みたいなことを言うこと。
これは、日本では「ほぼない」す。
良くてせいぜい
検討します・・・
です。
大抵の場合は、
出来ません・・・
で、対応や対案が出てくる気配すら感じられません。
対策の実施が異様に早い英国
![](https://www.w-voyage.net/wp-content/uploads/London151m.jpg)
なんとかするから、
待っててくれ。
と言ってくれたPさん。
意外なほど、対応が早かったので、
本当にそんなに
早急に対応してくれるのかな・・・
と考えながら、少し待ってみます。
やがて、3時間ほど経過して・・・・・
Hi 〜(僕のこと)
と、Pさんから気楽な感じで始まるメールが来ました。
システム復旧したぜ。
応募できるようになったから、ぜひ応募して!
と、非常に嬉しい連絡です。
さらに、驚いたことに、
応募期限は、
一週間延長したよ!
と「応募期限を一週間延長する」ことが決定されていたのでした。
これは、担当者のPさんの「独断」なのでしょう。
欧米の賞の応募では、”Deadline Extended!”と「応募期間が延長する」ことが頻繁に起きます。
それでも、「トラブルに対して、応募期限を早急に延長する」姿勢は、非常に好ましいです。
このメールもらった時、時差の関係で、こちらは夜でした。
僕は会社を出ていたので、応募は翌朝になります。
早々に対応してくれて
どうも有難う!
と、すぐに返信した僕でした。
「誰も責任を取ろうとしない」姿勢の日本
![](https://www.w-voyage.net/wp-content/uploads/London155m-1024x683.jpg)
日本にも、「良いところ」はたくさんあります。
ところが、この例のように担当者が「明確な責任と権限をもって対応する」というプロ意識。
こういう意識が、「日本は低すぎる」と思います。
「誰も責任を取ろうとしない」姿勢が非常に目立つ日本。
日本では問い合わせにメール送っても、すぐに返信が来ることは稀です。
時には、返信がこないこともあります。
返信が来ても、
ご対応
致しかねます。
こちらからは
何とも申し上げられません。
という「回答?」が、非常に多いのが実態です。
なんのための
問い合わせ窓口?
と、思いたくなることが実に多いです。
自分に与えられた職務に責任を持って対処することは、社会人の基本であると思います。
役所などでよく「たらい回しにされる」ことが、今であります。
役所の担当者は、
私の管轄では
ないから・・・
という感じで、特に「悪気」は感じません。
ところが、窓口に行っている方としては、
担当・管轄は誰でもいいから、
シンプルに早く対処して欲しい!
という気持ちが本音です。
日本においても、担当者の「責任と権限」を明確にして欲しいです。