前回は「日本における助成金申請 2〜煩雑極まりない書類作成〜」の話でした。
複雑怪奇で「不愉快になってしまう」助成金申請

前回までは「負担の大きい」助成金申請でした。
今回は「不愉快になってしまう」助成金申請の話です。
前回、平日の遅い時間に
こういう書類を
追加で提出してください。
「追加書類提出の連絡メール」が来た話をしました。
前回は、
何度も追加書類の指摘は、
大変です・・・
これで
終わりですか?
これで
終わりです。
という話でした。
ところが、
最終審査で、別の審査官が
追加書類を要求しています。
ということです。
100万円以上の助成金を頂くなら分かるのですが、頂く予定の助成金は10万円です。
この10万円のために、審査する人たちは膨大な時間と人件費をかけているようです。
そして、申請する私たち中小企業側だって、膨大な時間と人件費もかかるのです。
代表者が自ら申請・対応することが多いです。
追加書類の嵐:「不整合を強いる」審査

本当に大変で、「追加書類の嵐」となることが多い助成金申請。
中小企業の代表者なんだから、
自分でちゃんと対応したら。
ということかもしれません。
そういうことであれば、
私たち代表者の人件費は、
度外視しろということですか!
と聞きたくなってしまいます。
困っていたところに。最後の「追い討ちメール」が来ました。
このテレワーク審査の際には、かかる経費の「雛形」として通信費の項目があります。
マニフェストの「雛形」に「代表者の従業員との携帯電話・通信費」が含まれていました。
代表者自身が助成金対象になるとは、
思わなかったが・・・
こういうのは
「雛形」に倣うのが良いのだろう・・・
と考え、弊社も「雛形に倣って」代表者である私に支払う項目を記載しました。
それに従って金額を申請しました。
ところが、
代表者の経費は
認められません。
減額対象です。
了承ください。
との通知がありました。
その気持ちは分かります。
「代表者たる個人に会社の費用を払って、それを助成金申請対象にするのはおかしい。」ということでしょう。

そうかも
しれないが・・・
その気持ちはわかるのですが、
雛形にあったから、
それに合わせたんだが・・・
「雛形にあった」ので、その雛形に合わせて、すでに「マニフェストを作成・申請した」のです。
そのマニフェストが事前に認められて、「テレワーク・マスター企業」なる認定を頂いたのです。
「対象外にしたい」気持ちは重々分かります。
「ならば、雛形に従って申請・認定されている」「テレワーク・マスター企業認定」との整合性が取れなくなります。
この「整合性が取れない」ことに関して、審査側はどの様に考えているのでしょうか。
「雛形に従って」作成したマニフェストに「代表者に通信費を支払う」と記載しているのです。
それを「対象外」となることは、マニフェストに「虚偽記載をした」ことになってしまいます。
よく
分からない・・・
「一体何を考えているのですか?」と本気で聞きたいです。
国力を削ぐ助成金申請:異常に遅れているI T化

人に何度も「対応を強いて」困らせて「虚偽記載になるように追い込む」助成金申請のシステム。
怒りを通り越して、「不思議」にすら感じます。
先日、首相秘書官を務めていた「岸田首相の長男」が、辞任しました。
就任当初から、実に不適切である人事であることが明白だった「岸田首相の長男」。
ついに悪ノリのしすぎで「首相公邸で私的パーティー」を大々的に開催して、アウトになりました。
あまりに低レベルすぎて、「日本は大丈夫か」と思ってしまいます。
G7では一定の成果を上げた岸田首相。
この「成果」も、今回の「岸田首相の長男」問題で吹っ飛んでしまいました。

・・・・・
とにかく、この「異常な手間と時間を申請側・審査側」に強いる助成金申請。
このシステムは、国力を削ぎ、「助成金本来の目的」が薄まります。
岸田首相が陣頭に立って「助成金・奨励金の審査の簡素化・迅速化」を指示して欲しいです。
このような「重箱の隅をつつき」更には「申請の不整合が発生する」助成金審査。
もっと申請は簡易にして、「助成金を最大限活かせる様に」して欲しい。
そして、ある程度はIT化して、お互い簡易に短い時間で申請が済む様にするのが本来の姿でしょう。
「科学先進国であった日本」は、IT化で大きく遅れ、もはやIT後進国とも言えそうな立場になりました。
「大事なことは何か?」ということを決めるのが、政治の最も大事なポイントです。
助成金に限らず、とかく複雑な日本の行政システム。
このシステムは、早急に改善すべきであると考えます。