太平洋の未来 1〜日中・日韓と英日・日韓基本条約・欧米とアジア〜|世界戦略

前回は「世界の未来 3〜SVB破綻の行方〜」の話でした。

左上から時計回りに、Kim Jong-un朝鮮労働党中央委員会総書記 、Xi Jinping(習近平)中国家主席、Yoon Suk Yeol韓国大統領、岸田首相(Wikipedia)
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北朝鮮のミサイル発射

北朝鮮のミサイル発射が異常な頻度となっています。

16日は大陸間弾道ミサイル(ICBM)、昨日19日は短距離弾道ミサイルを発射しています。

昔から繰り返される北朝鮮によるミ日本海などへのミサイル発射。

日本人としては、

また、
北朝鮮か。

くらいに思う感じになっています。

しかし、これは異常なことです。

「領土の一部」である自国の領海に「ミサイルを撃ち込まれても、具体的対処をしない」国家・日本。

Japanは
一体何があったら具体的反応をするのだ?

「遺憾」などの言葉で「黙殺」することは、

こちらの本心は、
分かって欲しい。

という以心伝心の日本文化。

この「以心伝心」は、少なくとも「日本人同士」であることを前提とすべきでしょう。

同じアジアの中国・韓国・北朝鮮・日本

同じアジアで多少なりとも「文化を共有している」中国・韓国・北朝鮮などの国々。

これらの国々と日本は、実際には歴史的に非常に深い関係にあります。

ところが、「以心伝心」という雰囲気にあるとは到底思えない中国・韓国・北朝鮮などの国々。

第二次世界大戦期の日韓問題は、何度も何度も蒸し返されてきましたが、「節目」の対面となりました。

第二次世界大戦で日本が敗戦を迎えた1945年の20年後となる1965年。

「日韓基本条約」が日韓で結ばれ、「日韓両国間のお互いの請求権の放棄」と日本の経済支援が決定しました。

そして、その前提が1910年の「日韓併合条約の廃止」でした。

大日本帝国の敗戦時の領土(第二次世界大戦全史 洋泉社MOOK)

一時は、韓国および北朝鮮を正式な「植民地」として併合していた日本。

「日韓併合」という歴史がありますが、これは現代においては少し誤解を招きやすい言葉です。

1910年当時は、現在の大韓民国と北朝鮮朝鮮民主主義人民共和国は、同じ「大韓帝国」でした。

そのため、「日韓併合」によって、朝鮮半島にある現在の二つの国を日本は一気に併合したのでした。

韓国と日本、韓国と中国(清国)

「日韓併合」というと、「現在の韓国を併合した」と誤った解釈を招く可能性があるかもしれません。

そもそも、朝鮮半島の宗主国は長年の間、中国でした。

ずっと朝鮮半島においては、宗主国であり目上の存在であった中国が清国の時、日清戦争が勃発しました。

日清戦争(Wikipedia)

1868年の明治維新後に急速に世界列強への階段を駆け上がった日本(大日本帝国)。

その26年後の1894年に、日本にとっても兄貴分であった清国(中国)と戦争して、大勝利しました。

その後、ロシアとの間で日露戦争が勃発して日本は辛勝し、日韓併合に至りました。

このあたりの歴史は「欧米も理解している」でしょう。

欧米とアジア

一方で、「欧米中心」の歴史の中では「東アジアの一角での争いに過ぎない」のかもしれません。

日韓関係の方向転換は、日本にとっても大いに歓迎すべきですが、現代韓国は中国寄りです。

Xi Jinping(習近平)中国家主席がモスクワを直接訪問し、プーチン大統領と会談することになりました。

長年「中国寄り」である韓国もまた、アジアにおいては「ロシア寄り」ではなくとも、「反ロシア」ではありません。

「本心から協調する国が少ない」日本。

それにも関わらず、超親日国でありかつての植民地である台湾には、長年冷たい扱いをしてきた日本政府。

この中、日英関係が大きな進展を迎えました。

日英で宇宙協力協定に署名しました。

いわば「宇宙軍事同盟」に一歩踏み出した日本と英国。

日英伊で「次世代戦闘機共同開発」に続き、英国との具体的協調関係強化は、日本・世界にとって良いことです。

太平洋における欧米の国家の関与は長らく「米国主体」でしたが、英国が本格的に関与を強めます。

これは、日本にとっては大歓迎すべき事態です。

日本は、力を強める英国との協力関係を出来るだけ迅速に、強力に推進すべきでしょう。

新地球紀行

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