インフレとエネルギー〜米政策金利・米国のウクライナ支援・苦境の米ハイテク企業〜|世界経済

前回は「暗号資産とビットコイン」の話でした。

目次

米政策金利の急速な上昇

米国FRB(The Wall Street Journal)

米FRBの12月の金利引き上げが0.5%になる見通しが強まりました。

非常に急速に上げてきた米国の政策金利。

Jerome Powell FRB議長(Wikipedia)

米CPIの伸びが鈍化する傾向を見せてきたことが、最も大きな理由です。

ドイツの天然ガス問題

ドイツでは、卸物物価指数の上げが鈍化し、エネルギー供給の見通しが良くなりました。

ロシアから天然ガスを止められているドイツ。

REUTERS

ノルドストリーム2をロシアによって止められているため、天然ガス供給が非常に苦しい状況です。

ショルツ首相は、中国を訪問して各国との関係強化に大きく乗り出しました。

世界中の急速なインフレは、少し緩和傾向にあり、世界経済にとっては明るい情報です。

米国のウクライナ支援と苦境の米ハイテク企業

左上から時計回りに、Volodymyr Zelenskyウクライナ大統領、Joe Biden米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席、Vladimir Putin露大統領(Wikipedia)

戦争が続くウクライナでは、摂氏マイナス20度にも達する非常に厳しい冬が始まりました。

ロシアによる爆撃で、1000万人以上の方が電力を失っている、非常に深刻な状況が続きます。

英国が軍事協力を強化するも、ウクライナに対しては、非常に広範囲な支援が必要な状況が続きます。

インフレ鈍化は非常に良い傾向ですが、米ハイテク企業の苦境は広がっています。

ついにPC大手のHPが、従業員10%カットを発表しました。

非常に良い性能を持つ大判プリンターや、洗練されたデザインと高い性能を持つWindowsパソコンのHP。

個人的には、非常に好きで愛用している機械が多いHPですが、昨今のノートPCなどの需要急増から一転しました。

ウクライナへ非常に強い軍事支援を行なっている米国。

ハイテク分野へも非常に大きな投資が見込まれますが、一時的にハイテク企業は業績が急成長しすぎました。

最近のハイテク企業の人員削減等のスリム化は、一時的な調整としては不可欠と考えます。

世界的なインフレが少し緩和傾向にあり、政策金利上昇にも目処がついてきた中、市場は落ち着き始めています。

米株・欧州株・日本株などは、大きな事態が発生しない限り、年末に向けて、やや復調しそうです。

新地球紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次