前回は「欧州の未来 5〜エネルギーと高インフレ・ルドストリーム1の停止・ロシアのエネルギー戦略・堅調な米国〜」の話でした。
目次
不安定化するイタリア
非常な勢いで高くなっている欧州のエネルギー価格。
伊のエネルギー純輸入コスト、今年は2倍以上 債務で政策余地限定
イタリアのフランコ経済相は、今年のエネルギー純輸入コストが2倍以上となり、約1000億ユーロ(995億ドル)に達するとの見通しを示した。
イタリアでは純輸入コストが、「今年は二倍以上」との見方を発表しました。
「輸入コストが二倍以上」というのは、外部にエネルギーを頼っている同国にとっては、深刻を超えた事態です。
イタリア国内外で人気のあるドラギ首相は、すでに辞任を発表し「暫定首相」です。
【解説】 ドラギ伊首相が辞任、イタリアは今後どうなる? – BBCニュース
イタリアのマリオ・ドラギ首相が21日、辞任した。同国は新たな選挙と数カ月にわたる政情不安に向かっている。
「天然ガス」カードで揺さぶり続けるプーチン大統領
ノルドストリーム1での、天然ガス供給で、欧州へ揺さぶりをかけ続けるロシア。
ロシア国営ガスプロム、EUへの送ガス停止延長 – BBCニュース
ロシアの国営天然ガス会社ガスプロムは2日、ドイツへのガスパイプラインの稼働停止を延長すると発表した。停止は3日朝までの予定だったが、「ノルド・ストリーム1」のガス…
メンテナンスのため、「EUへの送ガス停止を延長」しました。
俺の言うこと聞かないと、
本当に天然ガス止めるよ。
本当にいいの?
あなたたちの国、大丈夫?
・・・・・
なんとかせねば・・・
こんなことの
繰り返しは嫌だな・・・
もうRussiaへの
エネルギー依存はやめよう・・・
もはや、エネルギー危機が始まっている欧州。
欧州でのガス価格高騰は、数年続く可能性も指摘されています。
すでに「新たな供給先」を求め続けている欧州に対して、UAEなどが「どこまで応じるか」は、不透明です。
まだ多くの埋蔵量をもつと見られる米国・カナダは、自国内の資源獲得へ向け、さらに力を注ぐ見通しです。
英国新首相
間もなく決定する、英国新首相。
欧州・EUとどのように協調体制を築き、「どのような政策で英国を率いる」かが非常に注目されます。
当面、厳しい状況となる欧州経済。
対して、米国は資源・軍事などで、非常に大きな要請があり、堅調です。
欧州を中心とする世界情勢の不安定により、2022年末にかけて、米株価は不安定な状況となりそうです。
その後に体制を整えて、大きく復調傾向となりそうです。