前回は「欧州の未来 5〜エネルギーと高インフレ〜」の話でした。

非常な勢いで高くなっている欧州のエネルギー価格。
JP

伊のエネルギー純輸入コスト、今年は2倍以上 債務で政策余地限定
[チェルノッビオ(イタリア) 3日 ロイター] – イタリアのフランコ経済相は、今年のエネルギー純輸入コストが2倍以上となり、約1000億ユーロ(995億ドル)に達す…
イタリアでは純輸入コストが、「今年は二倍以上」との見方を発表しました。
「輸入コストが二倍以上」というのは、外部にエネルギーを頼っている同国にとっては、深刻を超えた事態です。
イタリア国内外で人気のあるドラギ首相は、すでに辞任を発表し「暫定首相」です。

ノルドストリーム1での、天然ガス供給で、欧州へ揺さぶりをかけ続けるロシア。
BBCニュース


ロシア国営ガスプロム、EUへの送ガス停止延長 – BBCニュース
ロシアの国営天然ガス会社ガスプロムは2日、ドイツへのガスパイプラインの稼働停止を延長すると発表した。停止は3日朝までの予定だったが、「ノルド・ストリーム1」のガス…
メンテナンスのため、「EUへの送ガス停止を延長」しました。

もはや、エネルギー危機が始まっている欧州。
WSJ Japan

欧州ガス高騰、数年続く可能性も
ロシアは天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」について、保守点検のため稼働を31日に停止する方針を示している。欧州では供給が再開されるかどうかが改めて懸念され…
欧州でのガス価格高騰は、数年続く可能性も指摘されています。
すでに「新たな供給先」を求め続けている欧州に対して、UAEなどが「どこまで応じるか」は、不透明です。
まだ多くの埋蔵量をもつと見られる米国・カナダは、自国内の資源獲得へ向け、さらに力を注ぐ見通しです。

間もなく決定する、英国新首相。
欧州・EUとどのように協調体制を築き、「どのような政策で英国を率いる」かが非常に注目されます。
当面、厳しい状況となる欧州経済。
対して、米国は資源・軍事などで、非常に大きな要請があり、堅調です。
WSJ Japan

堅調な米雇用統計、積極利上げ路線に変化なし
8月の米雇用統計が力強い内容だったことから、FRBが9月のFOMCで0.50ポイントもしくは0.75ポイントの利上げを実施するというシナリオに変化はなさそうだ。
欧州を中心とする世界情勢の不安定により、2022年末にかけて、米株価は不安定な状況となりそうです。
その後に体制を整えて、大きく復調傾向となりそうです。