前回は「ウクライナの強い姿勢 2」の話でした。

ウクライナ前線では、「毎日100〜200名のウクライナ兵が亡くなっている」状況です。
英国・米国などが武器供与を含み、ウクライナへ大規模な支援を続けています。
どう考えても、ロシアが負けるしかない戦争ですが、プーチン大統領は強気の姿勢を崩さず、攻勢を強めています。

そして、

西側・特にヨーロッパは、
ロシア産のエネルギーを減らすことは不可能!
と、ハッキリ言明しています。
ロシア産のエネルギーに、長年依存し続けてきたEU・欧州。
近年、EUは天然エネルギーの40%程をロシアから輸入しています。
このロシア依存を改め、EUは
2022年末までに、
Russia産原油を90%減らす!
と主張していますが、見込みは立ってません。
ロシア産天然ガスに関して、EUは減らす目標を明確にしていません。
エネルギーの方針を、急転換することは不可能だからです。
西側からSWIFT排除を受け、非常な苦境にあるロシア。
致命傷とも言える打撃を受け続けているロシアですが、膨大なエネルギーを持つ強みがあります。
ここで、



欧州エネルギーは、
ロシアに頼るしかないだろう!
と考えるプーチン大統領が強く出ているのです。
ロシアの包囲網を構築するも、欧州側も混乱を続けています。
英国では、英国内でジョンソン首相への批判が強まり、政権基盤が揺らいでいます。
そして、混乱続くEUでは、「ECBがイタリア資産購入終了」によりイタリア銀行株・株価指数が急落しました。


NATOが拡大続け、欧州の同盟圏が広がっていますが、それぞれの各国事情があります。
経済力の弱いイタリア・ギリシャ・トルコなどにとっては、対ロシア封鎖は経済的なダメージが大きすぎるのです。
自国通貨ポンドを守ってきた英国は、ここで強い立場を堅持できます。


まずは、欧州のエネルギー問題を早期に解決する必要があります。
どうしても時間がかかるエネルギーの方針転換。
欧州の非常に難しい舵取りが求められますが、今こそ基礎科学・技術を重視して、10年後を見据えるべきでしょう。
ずっと資源不足で悩んできた日本。
日本は欧州以上に、基礎科学・技術を非常に重視して、10年後、20年後の国家計画を進めて欲しい。