前回は「「大人しい日本人」と「過激派集団・長州」〜表舞台へ出る徳川慶喜と長州征討・崖っぷちの長州藩・木戸孝允と高杉晋作の暗躍・薩摩の思惑と「将来への布石」を練り続ける大英帝国〜」の話でした。
世界制覇目論む大英帝国のアジアへの視線
世界中に進出し、日本の幕末当時は世界最強の国だった大英帝国。
幕末から50年ほど先の1921年には、上の地図のような広大な領土を有していました。
アフリカ・インドを植民地とし、現在のオーストラリア・カナダまでも植民地としていました。
そして、東へ東へと進出して、アジアに至ります。
当時GDPで世界一だったのは、実は清国（中国）でした。
強い経済力を有していた大英帝国でしたが、GDPでは「清国（中国）のはるか下」だったのでした。
その清国（中国）に対して、経済的旨味を求めた大英帝国。
大英帝国商人Aあの莫大な国土と
人口を活かして、ビジネスして大儲けするのだ！
大英帝国商人Bどうやったら、Chineseから
お金を巻き上げることができるんだ？
大英帝国商人BChinaに何かを売って、
銀を取り戻そう！
大英帝国商人A我が国の製品で、
Chinaで大量に売れるものはないか？
大英帝国商人B植民地のIndiaの製品を、
Chinaに売れないか？
大英帝国商人A我がGreat Britainの綿製品は
Indiaで大量に売れている。
大英帝国商人Bこれらの「モノの動き」から
何らかのスキームが作れないか？
| 清→大英帝国 | 茶 |
| 大英帝国→インド | 綿製品 |
| インド→清 | アヘン |
大英帝国商人Aうむ・・・
この三角貿易ならば、利益が相当取れるな！
大英帝国商人B我がGreat Britainに銀は戻ってくるし、
完璧だ！
アヘン戦争：アジア支配を目論む大英帝国
ところが、アヘンを売りつけられて、清国政府が黙っているはずがなく、アヘン没収の強硬策に出た清国政府。
結果、大英帝国はアヘン戦争という強硬策に出ました。
Chineseは、
アヘン戦争・アロー戦争で叩き潰した・・・
Alcockだが、Japaneseというのが、
いまいちよく分からない・・・
Alcock彼らは、Chineseと
容姿が似ている・・・
Alcock我々、西欧人から見たら、
JapaneseとChineseの見分けがつかん・・・
GloverJapaneseとChineseは、性格は
大きく異なります。
Glover特に、Samuraiは誇りを傷つけられると、
激昂する傾向があります。
Alcockうむ。
我が大英帝国に喧嘩を売ってきたな・・・
大英帝国にとっては、「実に苦々しい記憶」の薩英戦争。
GloverJapanは遠いため、
征服するのは大変です。
AlcockSatsuma（薩摩）との戦いでは、
思いの外、苦戦したな・・・
GloverJapanは
混乱していますが・・・
上手く
交易するのが良いかと・・・
Alcockうむ。
Satsumaに武器・弾薬をどんどん売るのだ！
Gloverはっ、
お任せを！
「未来を見通し、未来を作る姿勢」の大英帝国：薩摩と長州と幕府と
第一次長州征討後、しばらく様子をみて、薩摩とは積極的に付き合う大英帝国。
GloverSatsumaは、
なかなかの経済力を持っている。
Gloverさらに、クライアントを
増やしたいが・・・
ここで、大人しめだった長州藩に大きな転機が訪れます。
ここで、長州の高杉晋作が大きく力を盛り返したのです。
高杉晋作ゆけ、
ゆけ〜！
奇兵隊を創設した高杉晋作。
多くは民衆だった奇兵隊を率いて、長州の実権を握ります。
この動きに敏感になっていた人物がいました。
徳川慶喜またか・・・
また長州か・・・
徳川慶喜長州は、
放っておけんな・・・
古来から諜報機関がピカイチで、非常に充実していた大英帝国。
「新たな合戦の気配」を感じとります。
Gloverまた、Japanで戦争が
起きそうだな・・・
Gloverつまり、
武器が大量に売れる見込みだ・・・
AlcockJapanで適度な戦争が続くのは、
我がGreat Britainにとって、旨味が多いな・・・
Gloverただ、最近はFranceがTokugawaに
肩入れしておりまして・・・
大英帝国とフランス共和国は、当時すでに「長年のライバル」でした。
AlcockFranceか・・・
ならば、我らはSatsumaを応援して・・・
AlcockSatsumaの連中に
「新たなJapan」を作って貰えば良い・・・
Gloverそれは
名案ですな！
世界を股にかけた大英帝国。
その視線は極めて大局的であり「未来を見通し、未来を作る姿勢」が強いものでした。
次回は上記リンクです。
