前回は「中国の挑戦 3〜ロシアと欧州〜」の話でした。
Xi Jinping(習近平)中国家主席:三期目

三期目に入り、周囲の大幹部を全員自派としたXi Jinping(習近平)国家主席。
台湾に対しては、更なる強硬姿勢を貫くとみられます。
そして、ロシアによるウクライナ侵攻が現実となった今、「中国の台湾侵攻」の可能性は高まっています。

兼ねてから、台湾に対して非常に強い姿勢のWei Fenghe(魏鳳和)国防部長。
本格的に「台湾侵攻を検討」してゆくと見られます。
米台関係
実際に、中国が台湾に侵攻するには、非常に大きなハードルがあります。
まずは「米国が台湾を守る」ことを明言しています。


Taiwanは、我がUnited Statesが
守る!
さらに近代化を推し進めている中国軍ですが、「実戦経験」がさほどありません。
後者が「ロシアと最も異なる点」かもしれません。
中国の姿勢に危機感を感じた米国は、対中の半導体輸出規制を大きく強めました。
対抗・報復したい中国ですが、まだまだIT・科学技術は米国が先じています。
そのため、生産能力以外に「有効な対抗策」がありません。
その生産能力に関して、台湾がさらに力を伸ばそうとしています。
IT・先端技術と軍事において、難しい立場になりかねない中国。
米ハイテク業界の苦境


一方で、米国のハイテク産業もまた、非常に苦しい状況です。
コロナによる在宅関連機器のブーム終焉と同時にきた米ドル高。
一気にハイテク産業の売上・利益がしぼみました。
そのため、Dowは復調しかけていますが、Nasdaqは大きく沈んだままです。
最高値から30%ほど落ちているNasdaqは、先週末に大きく上げました。
米国のインフレ指数は落ち着きそうな状況を見せています。
2023年のリセッションの可能性は、世界各国の関係が複雑化していることが大きな理由です。
米国が牽引する姿勢が明確になり、米ドル高が一服すれば、ハイテク産業株も一気に持ち直すでしょう。
2022年の間は、しばらく米株は調整続け、その後少しずつ復調すると考えます。