中国の挑戦 3〜Xi Jinping(習近平)国家主席とプーチン大統領・上海協力機構(SCO)とワルシャワ条約機構・ロシア・中国の思惑と米国の方針〜|世界経済

前回は「中国の挑戦 2〜中国の大都市ロックダウン強行・欧州の記録的熱波・エネルギー巡る各国の駆け引き〜」の話でした。

目次

Xi Jinping(習近平)国家主席とプーチン大統領

Xi Jinping(習近平)国家主席(Wikipedia)

Xi Jinping(習近平)国家主席が、プーチン大統領と会談しました。

両首脳の直接会談は、ロシアによるウクライナ侵攻後、初めてです。

Vladimir Putin露大統領(Wikipedia)

上海協力機構(SCO)開催に合わせて、行われた会談。

中露両国の強い結びつきが確認されました。

「少しでも味方が欲しい」ロシアと、「エネルギーを割引価格で購入できる」中国はウィン・ウィン関係です。

北朝鮮などから武器提供を受けているロシア。

大国であり、膨大な資金・軍事力を持つ中国にも、武器提供を打診しているでしょう。

上海協力機構(SCO)とワルシャワ条約機構

SCO加盟国(緑:加盟国、黄緑:オブザーバー国、黄:大和パートナー(Wikipedia)

中国の大都市である上海の名前が付けられた上海協力機構(SCO)。

アジア周辺に数多くの加盟国を持ち、インドやカザフスタンも加盟国です。

ワルシャワ条約機構(Wikipedia)

名前の付け方からして、ワルシャワ条約機構と似ている上海協力機構(SCO)。

「中国が主体」の上海協力機構(SCO)と「ソ連(ロシア)主体」のワルシャワ条約機構は大きく性格が異なります。

一方で、その機構の「世界政治における立場」には類似性があります。

これら二つの機構に「共通点がある」面も多数あります。

そして、これら二つの機構が「大きく異なる」のが、加盟国の存在です。

ワルシャワ条約機構には不在だった中国・インドの大国が上海協力機構(SCO)では加わりました。

対して、ワルシャワ条約機構に加盟していた東ヨーロッパが上海協力機構(SCO)では、ほぼ消えました。

この変化は、世界政治の流れに大きく連動しています。

ロシア・中国の思惑と米国の方針

左上から時計回りに、Vladimir Putin露大統領、Olaf Scholz独首相、Joe Biden米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席(Wikipedia)

しかし、ここで中国が「ロシアへ武器提供」という一線を超えると、欧米との対立が確定してしまいます。

そのため、中国は「一線を引く」と見られています。

SCO加盟国であり中央アジアの旧ソ連構成国ですら、「ウクライナ侵攻を支持していない」実態もあります。

欧州への「エネルギー供給停止」を仄めかしている、プーチン大統領。

しかし、あまりに大きな転換のため、ロシアにとっても苦難の道となります。

Joe Biden米大統領(Wikipedia)

バイデン大統領が米国の技術保護・国内回帰を掲げ、中国は様々な分野で打撃を受けました。

混乱が続く世界情勢・経済。

米株価は下落を続け、S&Pは「下値支持線」と言われる3900を下回りました。

水面下では、米国・欧州とロシア・中国が双方で協議を続けていますが、ウクライナ侵攻の停戦へは遠い道のりです。

プーチン大統領と親しく話せる、シージンピン(習近平)国家主席に、仲裁に入って欲しいと考えます。

混乱が続き当面株価は下がった状態で、調整が続きそうです。

新地球紀行

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