「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」山本五十六〜絶望的な対米戦への思い・米海軍と大日本帝国海軍の頂上決戦を指揮・山本の精神・信念が宿る言葉〜|未来への至言

前回は「日英の未来と友好 10〜英国首相と徳川将軍・英国首相のカラーと影響力・世界に先駆けて国家元首を選出した大英帝国・米国の南北戦争・Japanへの興味低下と燃えるアーネスト・サトウ青年〜」の話でした。

目次

未来への至言

左上から時計回りに、Volodymyr Zelenskyウクライナ大統領、Joe Biden米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席、Vladimir Putin露大統領(Wikipedia)

ウクライナ戦争という非常時が続く現代世界。

その中、各国の国家元首たちは「自分達の言葉」で、世界に「自国の主張」をハッキリと伝えています。

対して、日本の国家元首が「自国の主張をはっきり伝える」ことは、「戦後ほとんどない」のが現実でしょう。

いつも「下を向いて原稿を棒読み」する総理大臣の姿を見ていると、「話す意味がない」とすら感じられます。

左上から時計回りにJofn.F.Kennedy、山本五十六、Winston Churchill、西郷隆盛(Wikipedia、国立国会図書館)

過去の「国家・特定の組織を率いた人物」たちもまた、自らの言葉でハッキリした主張をし続けました。

彼らは一般的には「偉人」と呼ばれる人物たちですが、「偉人」には「偉い人」という意味が込められます。

「偉い人」かどうかは主観にもより、評価は定まらない点があります。

一般的には、第二次世界大戦で米軍と死闘を演じた山本五十六連合艦隊司令長官は、「偉人の一人」です。

一方で、

山本五十六は
凡将!

という声もあれば、

山本五十六は
愚将!

という意見まであります。

山本長官に対する評価は様々ですが、山本が「威力を発揮した人物=威人」であることは間違いないでしょう。

織田信長も「偉人=偉い人」かどうかは様々な評価はあれど、「威力を発揮した人物=威人」であることは確実でしょう。

「至言紀行」では歴史上の偉人たちの言葉を、「未来への至言」としてご紹介してゆきます。

やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ

山本五十六 連合艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本戦記シリーズNo.61新人物往来社)

やってみせ、言って聞かせて、
させてみて・・・

ほめてやらねば
人は動かじ!

山本の信念と共に、山本の性格が強く現れているこの言葉。

山本五十六の至言

やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ!

上下関係が極めて厳重な軍隊。

「上官の言うことが絶対」であり、一般社会の「上司と部下」とは次元が違う世界でしょう。

その中、部下の将兵たちに対して、敬意を込めた対応をし続けた山本長官。

まずは「やってみせ、言って聞かせて、
させてみる」ことが大事だ!

この「やってみせ」こそ、山本の「率先垂範」の意思が強く現れています。

人を動かすためには、
ほめてやらねばならぬ!

最後に「褒めてやる」という「優しさ」を込めた山本。

山本なりの「部下育成法」が極めて端的に表現されています。

絶望的な対米戦への思い:米海軍と大日本帝国海軍の頂上決戦を指揮した山本

明治維新の元勲たち:左上から時計回りに、木戸孝允、岩倉具視、大久保利通、西郷隆盛(Wikipedia)

幕末・明治維新の頃は、米英を中心とする欧米列強に振り回され続けた日本。

実際、科学・技術・工学などにおいて「欧米よりもはるかに遅れていた」日本。

「遅れていた」と言うよりも、「欧米とは比較の対象にならなかった」当時の日本。

四方を海に囲まれているにも関わらず、徳川幕府の

各藩は大きな船・軍艦を
建造・保有してはならん!

という幕法により、船の建造技術が極めて遅れていたのが現実でした。

そして、明治維新を迎えて、

欧米に追いつけ、
追い越せ!

を続け、大日本帝国海軍は急速な膨張を続けます。

その膨張は、当初思っていたよりも急速な増強で、日清・日露戦争を戦い抜き、勝利します。

その結果、「先生であった大英帝国を抜いて、世界2位」となった大日本帝国海軍。

世界1位は、今も昔も米国海軍です。

様々な側面がある第二次世界大戦・太平洋戦争・大東亜戦争。

「一つの側面」は、「海軍1位の米国と2位の大日本帝国の頂上決戦」でもありました。

山本の精神・信念が宿る言葉

日米の海軍首脳・ミッドウェー海戦:左上から時計回りに、山本五十六 連合艦隊司令長官、Chester Nimitz米太平洋艦隊司令長官、Raymond Spruance 第16任務部隊司令官、山口多聞 第二航空戦隊司令官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社、Wikipedia)

「先生だった大英帝国」を抜き去り、「1位の米海軍」に肉薄した大日本帝国海軍。

ところが、「1位の米国」は「圧倒的1位」でした。

米国と戦って、
勝てるはずがない!

と言い続けてきた山本。

その中、海軍航空本部長・海軍次官などの職務の中、「大日本帝国海軍の航空部隊を飛躍させた」人物。

その人物こそが山本五十六でした。

この空母・航空隊で
一気に雌雄を決するのだ!

この「極めて困難な戦い」と言うよりも「敗北が確実」であった対米戦。

この戦いを「将兵を率いて戦える人物」こそ、「やってみせ・・・」の山本しかいないのが現実でした。

山本は軍政畑で、
軍令は経験が少ないが・・・

あの米国を相手にする連合艦隊司令長官は、
山本しかいない・・・

連合艦隊司令長官は
「大日本帝国海軍の顔」なのだ!

山本、
頼んだぞ!

やれと言われれば、
1年ほどは暴れて見せましょう!

そして、

米海軍を倒すには、
真珠湾奇襲攻撃しかないのだ!

という「強烈な信念」を持つに至った山本は、

真珠湾奇襲攻撃が裁可されないなら、
連合艦隊司令長官を辞任します・・・

という強硬策を取りました。

本当はこんなことやりたくなかったが、
これしかなかった・・・

「巨大すぎる敵=米海軍を相手に戦い続けた」山本。

まずは「やってみせ、言って聞かせて、
させてみる」のだ!

山本長官に
ついてゆきます!

よく出来た!

航空隊出撃の際には、自ら「帽振って、将兵たちを見送った」山本。

必ず、必ず
戻ってこいよ!

山本長官が
見ていてくれる!

大勢の部下・将兵たちを鼓舞して、対米戦を戦い抜いた山本。

ところが、「米国が強すぎた」ために徐々に押され続けることになり、

・・・・・

対米戦途中にして、山本長官は米海軍機に撃墜されました。

山本に対する様々な評価はあれ、元々圧倒的存在であった米海軍相手に、日本海軍が戦い得た事実。

「高潔な精神」を持つ山本だからこそ、そして「山本のみがなし得た」ことでした。

「山本の精神・信念が宿る言葉」とも言えるでしょう。

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