前回は「米独の戦車とロシア」の話でした。
ロシアの姿勢
米国・ドイツなどがウクライナへ戦車の提供を決定したことを受け、ロシアは猛反発しています。
プーチン大統領は、
Germanyの戦車に、
再び脅かされている!
と、主張しています。
これは、第二次世界大戦にドイツが一方的にロシア(旧ソ連)に攻め込んで開始した「独ソ戦」の話です。
熾烈な独ソ戦
1939年8月に締結された独ソ不可侵条約によって、長い国境を接する独ソは「手を結んだか」に見えました。
ところが、1941年6月にヒトラーは突然ソ連に宣戦布告をして、バルバロッサ作戦を始動します。
バルバロッサ作戦
発動だ!
準備をしていなかったソ連は、ドイツに押しまくられて、首都モスクワ付近にまで侵攻を許してしまいます。
まさか、
ここまでGermanyに押しまくられるとは・・・
この「バルバロッサ作戦発動」は、日米関係が破綻寸前で、日本が真珠湾奇襲攻撃をする半年前のことでした。
ロシア(ソ連)の考え方
この頃の世界情勢を見てみましょう。
当時、ドイツ・枢軸国がヨーロッパほぼ全土を占領しており、そのドイツと手を結んだのが日本(大日本帝国)でした。
首都モスクワまで、ひたひたと迫るドイツ軍に対して、旧ソ連の指導者・国民は背筋が凍る思いだったでしょう。
この独ソ戦による「ナチスのソ連侵攻」は冬将軍の到来もあり、この時点が最頂点を迎え、やがて後退に入ります。
現代のウクライナ戦争は、「ロシアがウクライナに侵攻した」ので大きく構図は異なります。
一方で、ロシア(旧ソ連)側の考え方もまた、欧米・西側諸国は「ある程度は理解する必要がある」と考えます。
長い間戦争が続き「国境が度々変わっている」欧州の状況は、島国に住む日本人には理解が難しい面があります。
「敵国が首都にじわじわ攻め込んでくる」巨大な恐怖を感じたのは、この時のソ連以外に、それほど多くないでしょう。
第二次世界大戦末期に、日本は米国から東京大空襲などで大打撃を受け、甚大な被害を受けました。
そして、「首都(明文化されていない面があります)・東京にひたひたと米軍が迫る」恐怖が当時あったのかどうか。
欧米の結束に押され気味の感もあるロシアですが、中国がしっかりと支えています。
欧米が強く出る中、中露がしっかりと手を握り、ウクライナ戦争は停戦の兆しも見えない状況です。
米ハイテク株価の動き
昨年、急成長していた米ハイテク業界は、大きな人員削減などが続き、業績・株価ともに急落しました。
これは、「急成長した一定の調整」とも考えられます。
2023年に入り、ハイテク株中心に株価は大きくもどし、Nasdaq等も急進していますが、不安材料もあります。
米国内の石油・天然ガスの掘削リグ稼働数が急減し、天然ガス先物は2022年中盤の最盛期の20%ほどに急落しています。
急上昇の仕方も異常だった天然ガス先物は、急速に下落してコロナ以前の2019年レベルに近づきつつあります。
これは、コロナ・ウクライナ戦争に付随する「ロシア・欧州間の天然ガス」の影響です。
あまりの急落は産業・経済面に悪影響を与えますが、「以前に戻った」とも考えられます。
急速に復活しつつあるハイテク株は、調整の下落があるものの、少しずつ戻してゆき上昇すると考えます。