前回は「ドル高と世界経済 1」の話でした。
米国の新たなウクライナ支援

つい三週間ほど前に、ウクライナへの新たな軍事支援を表明した米国。
さらに6.25億ドルの追加支援を発表しました。
高機動ロケット砲システム・HIMARS4基などを含む支援です。
金額は少し減少しましたが、次々と追加支援を表明する米国。
それだけ、米国経済・財政力に余裕があり、大量の武器を保持していることをになります。
これらの武器は、現在米軍が保有している武器であり、それをウクライナに渡すと、新たに補完する必要があります。
そのため、軍事産業へは多額の資金が流れ込むでしょう。
巨額の財政赤字を持ちながら、世界最強であることで最強通貨であり続ける米ドル。
支援を続けることで、異例に強くなっている米ドルの価値を「適正化する」狙いもあるのでしょう。
プーチン大統領の反撃

対するプーチン大統領は、

西側は悪魔崇拝!
と、新たな批判の姿勢を明らかにしました。
言葉遣いはキツいですが、内容としては従来の「反米・反西側」と変わらないです。
戦場で押されているため、「非難の演説内容を変えること」で、国家を統制しようとしているのでしょう。


四州を「強制併合」されたウクライナの立場は、困難な状況です。
この中、米国が支援を続け、ロシアに対してレイズを続ける姿勢は、心強いでしょう。


英国では、新経済政策の一部が撤回されました。


あまりに批判が強く、足元のポンド・英国債下落により、高所得者の減税政策を撤回に追い込まれました。
これは、英国らしい合理的な発想で、良いことだと思います。
政治は「信念を持って突き抜ける」ことも大事ですが、「間違っていた」ならすぐに是正するのが良いでしょう。
発足間もなく、大きな経済政策撤回に追い込まれたトラス政権には打撃になりますが、一時的と考えます。
復調化する米株式
昨日の米国株式は、大幅高となりました。
本来「そろそろ底値」である米国株。
もうすぐ中間選挙を向ける米国では、過去80年間「中間選挙後に必ず株価上昇」しました。
今年は、市場が不安定なので「先行き不透明」です。
英国の「賢明な撤回」は、市場の混乱を収拾しようという合理的姿勢を表しています。
世界の政治・状況は、ウクライナ四州併合後、やや落ち着きつつあるように感じます。