米国の挑戦 10〜米国のウクライナ追加支援・ウクライナよりも自国優先の欧州・ロシアの天然資源戦略〜|世界経済

前回は「米国の挑戦 9〜FRBの慎重かつ大胆な経済政策・気候変動対策進める米国・水素燃料航空機〜」の話でした。

目次

米国のウクライナ追加支援

Joe Biden米大統領(Wikipedia)

さらにウクライナへ30億ドルの追加軍事支援を、24日に表明した米国。

追加支援には、防空システム・大砲・弾薬などが含まれ、総額で110億ドル近くになります。

これまでの80億ドル近くの軍事支援に加えて、一気に40%ほどを追加しえんする決定を下した米国。

11月の中間選挙を前に、民主党・共和党の間で争いが激化する中、世界秩序へのコミットメントをさらに明確にしました。

公表されている内容とは別に、軍事等の支援をしている可能性もあります。

ウクライナ軍事支援額(Wall Street Journal)

これまでの支援額でも突出している米国。

ウクライナよりも自国優先の欧州

Boris Johnson英首相(Wikipedia)

英国も多くの軍事支援をしていましたが、ジョンソン首相の退陣に伴い、支援が鈍化しています。

新首相が9月5日に決定後に、新たな動きが決定します。

ところが、「過去500年で最悪の干ばつ」を受けている欧州。

欧州、ウクライナ支援よりも自国の安定化を優先するでしょう。

ロシアが「欧州への液化天然ガス供給停止」に踏み切る可能性もあり、LNGタンカーの世界的な争奪戦が起きています。

ロシアの天然資源戦略

左上から時計回りに、Vladimir Putin露大統領、Olaf Scholz独首相、Joe Biden米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席(Wikipedia)

その中、ロシアが「アジア数カ国に最大30%割引の石油長期契約」を打診している報道が出ました。

今後、ロシアが欧州へ送ろうとしても、欧州は「別の供給路を求める」可能性があります。

そのため「石油の余剰」が出る可能性を懸念して、手を打っているのでしょう。

石油・天然ガス共に、非常に大きな埋蔵量をもつ米国・カナダ。

資金と技術革新によっては、さらに多くの産出が見込まれます。

Justin Trudeauカナダ首相(Government of Canada)

困惑する欧州の供給源となるべく、米国とカナダがより関係を強化して、資源・エネルギー開発も強化する見込みです。

Jerome Powell FRB議長(Wikipedia)

FRBの動きに合わせて、様子見の状況の米株。

世界秩序の大きな変化もあり、復調基調から今後多少下落すると考えます。

その後、米国のインフレも含めた調整があり、堅調・健全な株高を迎えると考えます。

新地球紀行

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