前回は「米国の挑戦 8〜米議員団の台湾訪問・世界秩序再構築目指す米国・トランプ前大統領の自宅強制捜索〜」の話でした。
目次
FRBの慎重かつ大胆な経済政策
急速に回復していた米株が少し下落し、ドル上げ幅が縮小しました。
連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、「過度な利上げに懸念」が示された影響です。
前回の0.75%の利上げに続き、「インフレに合わせて」9月にも「0.75%増加」が見込まれていました。
FOMCの議事要旨によると、「9月は0.5%増加」に留めるでしょう。
これは、米国らしい非常に慎重かつ大胆な経済政策です。
急速なインフレに合わせて、あまりに性急に利上げするのは、「リスクが大きいから避けた」のでしょう。
また、日本などが「事実上の0金利」を継続するので、「米ドルだけ高くなる」のを避けたのでしょう。
気候変動対策進める米国
気候変動対策などの大型法案に署名した、バイデン大統領。
堅実な成長を、着実に続ける国家戦略が明確な米国。
米国に続き、議員団の台湾訪問を決定したカナダ。
米国・英国と非常に結びつきが強いカナダの動きは、「米国に牽引された」とも言えます。
そして、両国の政治的な思惑も垣間見えます。
水素燃料航空機
数々の課題があるものの、非常に大きな推進力が必要な航空機では、水素燃料に期待が集まります。
米英では、水素燃料航空機の開発に本腰を入れようとしています。
TESLAの奮闘によって、水素よりも電気が優勢な自動車業界。
コロナ・ウクライナ侵攻による世界の混乱を前に、科学・テクノロジーへの傾斜を明確にする米国。
FRBの動きで多少の調整があるものの、特に科学・テクノロジー関連の米株高が続くと考えます。