前回は「世界の危機 3〜ロシアとウクライナの現状・欧州のガス危機の懸念・ロシアの「天然ガス供給停止」・世界各国の異常な温暖化〜」の話でした。
続く欧州の熱波と異常気象
スペインなどでも45℃の熱波を記録し、異常気象が続く世界。
世界中が不安定な状況となっており、ついにユーロが対ドルで「パリティ」を20年ぶりに割り込みました。
ロシアが「天然ガス供給を再開しない」可能性が指摘され、大変な苦境にある欧州。
不安定化する欧州:ドラギ首相の辞任と英国党首選
この中、イタリアのドラギ首相が突然辞任を表明しました。
マッタレッラ大統領は辞表を受理していませんが、「連立政権瓦解」が理由です。
独仏と共に、G7一員としてウクライナ問題でも積極的な活動をしてきた、ドラギ首相の辞任の姿勢。
欧州が、大変な苦境に陥っている証左とも言えます。
ジョンソン首相辞任に伴い、英与党・保守党の党首選の一回目の投票が実施されました。
一回目はスーナク前財務相が1位でした。
リズ・トラス外相は、3位です。
先ほど、BBCの報道で、6位のスエラ・ブレイヴァーマンが「リズ・トラス支持」を表明しました。
スエラ・ブレイヴァーマンに投票した32名の大多数が、リズ・トラス外相支持へ回ります。
これからも、各陣営で駆け引きがあるでしょう。
成長し続ける米国
経済的に非常な危機にある欧州ですが、ウクライナでは戦争が続いています。
このウクライナ戦争で、対外的に態度を鮮明にしてきたリズ・トラス外相。
年齢・経験的にも申し分なく、英国の「対外政策の継続」を考えると、リズ・トラス外相に次期首相になって欲しい。
世界中が危機にある中、一国だけが成長に向かっている米国。
インフレに悩むものの、経済・エネルギー・資源等、全てが問題なしです。
株価は、しばらく調整が続きそうですが、その後、堅調に成長しそうです。
数字上は、「リセッションの気配」を見せる米国ですが、近年のインフレは、コロナによる各国政策の歪みが大きいです。
対円・ユーロで、抜群の強さを見せるドル。
「国・地域の力の差」を、通貨が体現しているように思えます。