TIME 2022Person of The Year〜Volodymyr Zelenskyウクライナ大統領・鋼の如き強き意志・キエフ大公国・漠然とした自国〜|露ウクライナ侵攻

前回は「英国の支援強化」の話でした。

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TIME 2022Person of The Year

Volodymyr Zelenskyウクライナ大統領(Wikipedia)

ゼレンスキー大統領が、TIME誌の”Person of The Year 2022″に選出されました。

これは、少なくとも西側の価値観から考えると至極当然のことと思います。

今年2月に突如ロシアがウクライナに侵攻し、猛烈な勢いで首都キーウに迫りました。

その中、ゼレンスキー大統領は「私は逃げない。ここに留まる!」と国民に呼びかけ、徹底抗戦の構えを見せました。

これは、なかなか出来ることではありません。

ロシアが当初考えていた通り、「まもなくキーウをロシア軍が制圧」するかもしれない事態でした。

左上から時計回りに、Emmanuel Macron仏大統領、Joe Biden米大統領Boris Johnson英首相、Vladimir Putin露大統領(Wikipedia)

英国はじめとする欧州諸国は、

Russiaによる
Kyiv占領など・・・

そんな事態には
絶対にさせない!

と懸命の対応をしていました。

ゼレンスキー大統領の「鋼の如き強き意志」

左上から時計回りに、Boris Johnson英首相、Vladimir Putin露大統領、Emmanuel Macron仏大統領、Volodymyr Zelenskyウクライナ大統領(Wikipedia)

当初の「ロシア側の想定」を大きく崩した最も大きな原動力。

それは、このゼレンスキー大統領の「鋼の如き強き意志」でした。

この「強い意志」が軸となり、米国はじめとする軍事支援が生きて、ここまでウクライナが抵抗できているのでしょう。

プーチン大統領は、核使用に繰り返し言及していますが、

核兵器
使うかもよ・・・

だが、Russiaが
最初に使うことはない!

と明言しています。

悪いのは、米国などの
西側だ!

ということなのでしょう。

これは、プーチン大統領側の「譲歩」とも取れる姿勢です。

平和な日本では考えられない「悲劇的状況」にあるウクライナ。

2022年中の停戦は見えない状況ですが、もうすぐ10ヶ月となるウクライナ戦争。

ロシアと欧州の関係は、過去最悪に近い状況となり、世界中が混乱を続けています。

プーチン大統領の主張する「併合」は、欧州・米国は「絶対に認められないこと」です。

双方の主張は完全な平行線となっており、交わる気配すら感じられません。

キエフ(キーウ)大公国とウクライナ

キエフ大公国(880年-1240年頃)(Wikipedia)

かつて、キーウ周辺に大きな領土を有していたキエフ(キーウ)大公国。

9世紀後半から13世紀半ばまで存在した大きな国家でした。

ロシア人の伝統的な視点では、ロシアの歴史はこの「キエフ大公国(公国)の建国」で始まったとされます。

さらに、「ロシアの都市の母」と言われるウクライナ首都キーウ(キエフ)。

歴史的に度々、領土・国境線の変化が起きていた欧州・ロシア地域。

漠然とした自国:日本列島

江戸・東京中心の日本(新地球紀行)

それに対して、島国に住む私たち日本は、鎌倉時代〜江戸時代の長きに渡り、「大まかに日本が存在した」イメージです。

実態としては、北海道にはアイヌ人が先住民としており、沖縄は琉球という異なる国でした。

ずっと「漠然とした自国:日本列島」が存在し続けた感覚の、私たち日本人。

とても私たち日本人には、ウクライナ人・ロシア人の感覚は分からないのでしょう。

ロシアが実効支配進める地域を「どうするのか?」は、欧州・米国のみならず世界的な問題です。

一方で、上記のように「キーウ(キエフ)」に対するロシア人の「特別な思い」も斟酌する必要があるでしょう。

この時、「完全撤退か占領か」の「0か1」では、交渉はまとまる見込みが全くありません。

非常に難しい状況ですが、ロシアが実効占領している地域を「ウクライナ・ロシア双方でおさめる」ことも考えられます。

ウクライナとしては「とても受け入れ難い」でしょうが、一つの案でしょう。

そして、その際は「ウクライナ・ロシアだけではない、第三者(国)」の存在が必要です。

それは、これまでの経過から「欧州から選ぶ」しか方策はなく、ある程度の大国である必要があります。

英独仏のいずれか一国が間に入る形で、「ロシア・ウクライナ双方歩み寄り」が一つの現実的解決策ではないでしょうか。

新地球紀行

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