前回は「日本の未来 1〜トップの人事〜」の話でした。
今日は、8月15日。
日本人にとって、特別な日で「終戦記念日」となります。
1945年の敗戦(終戦)から、77年目の年を迎え、「戦争の悲惨さ」を語る催しも各地で開催されています。
この「戦争の悲惨さ伝える」姿勢は、大変良いことですが、様々なことを「棚上げにし続けてきた」日本。

ヒトラーが率いた軍が猛烈な勢いで、ヨーロッパ中を蹂躙し、ユダヤ人に対して甚大な事態を引き起こしたドイツ。

ドイツ最盛期には、「ほぼヨーロッパ大陸全土+周辺がドイツ・枢軸国」となりました。
しかし、日本が対米戦争を開始した頃に、退潮し始めたナチス・ドイツ。
その後、日独は米国に押され続けて、敗戦に至ります。
1945年5月7日にドイツが降伏して、「3ヶ月余りの間、世界中を敵に回して戦った」日本。
最後には、原爆を落とされて「トドメを刺される」形で、無条件降伏に追い込まれました。
ドイツは「ヒトラーが悪い」で総括していますが、日本は、天皇の扱いが大問題です。
当時、昭和天皇が「具体的な戦争指導に関わっていなかった」のは明白ですが、と言っても軍との関係はあったのです。
空母や戦艦に乗船して、海軍幹部を謁見して記念写真を撮るなどもしています。
そして、「戦果報告(ほとんどが嘘)」も受けていました。
その意味では、「昭和天皇は、戦争に完全に関係なかった」とは到底言い難い状況なのです。

この「曖昧な状況」は、日本人ならば「なんとなく理解できる」のです。
しかし、特に、会話が「Yes」 か「No」から始まることも多い、欧米の二元論では、なかなか分かりません。
「結局、昭和天皇は戦争指揮をしたのか?していないのか?」と言われると、答えに窮してしまう日本。

対米戦争開戦直前の1941年10月18日〜1944年7月22日まで、3年近く首相を務めた東條英機。
東條首相は、当初から陸軍大臣を兼任し、最後には参謀総長なども兼任して「陸軍のボス」であり続けました。

陸軍の全ての権力を
握っているのだ!
しかし、東條首相といえども、海軍には口を出すことが出来ず、海軍の状況は知らなかったのです。



海軍は最近
どうなっているのだ?
米国・英国・ソ連・ドイツ・中国の国家指導者のように、「全ての大事な事を把握した人物」が不在だった日本。


つまり、「本当の国家指導者が不在」で戦争を続けていました。
このあたりの「歴史」を、「海外にどう伝えるか」以前に、日本国民もしっかり知っておくべきだと思います。


ウクライナで続く戦争は、もうすぐ半年になろうとしています。
しかし、全く休戦・停戦の方向が見えません。
まずは、日本国民が「戦争は悲惨」だけではなく、「自国の歴史」を知った上で、各自が意見を持つべきと考えます。