日本と戦争〜終戦記念日と日本・全てを曖昧にし続けてきた日本・ドイツとヒトラー昭和天皇と日本・軍部・大本営と天皇・権力なき東條英機首相・真の国家指導者不在で戦い続けた大日本帝国〜|国家の姿

前回は「日本の未来 1〜自民党と旧統一教会・「素人がトップ」の人事・年功序列の旧日本海軍人事・軍令承行令・「トップはプロ」である欧米と「誰でも良い」日本〜」の話でした。

目次

終戦記念日と日本:全てを曖昧にし続けてきた日本

富士山(Wikipedia)

今日は、8月15日。

日本人にとって、特別な日で「終戦記念日」となります。

1945年の敗戦・終戦から、77年目の年を迎えた今日。

「戦争の悲惨さ」を語る催しが、各地で開催されています。

そもそも「敗戦(記念)日」である8月15日を「終戦記念日」として「曖昧にし続けてきた」日本。

「戦争の悲惨さ伝える」姿勢は、大変良いことですが、様々なことを「棚上げにし続けてきた」日本。

Adolf Hitler独総統(Wikipedia)

ヒトラーが率いた軍が猛烈な勢いで、ヨーロッパ中を蹂躙しました。

そして、ユダヤ人に対して甚大な事態を引き起こしたドイツ。

1941年ヨーロッパ支配圏(歴史人2021年8月号 ABCアーク)

ドイツ最盛期には、「ほぼヨーロッパ大陸全土+周辺がドイツ・枢軸国」となりました。

ところが、日本が対米戦争を開始した頃に、退潮し始めたナチス・ドイツ。

その後、日独は米国に押され続けて、敗戦に至ります。

1945年5月7日にドイツが降伏して、「3ヶ月余りの間、世界中を敵に回して戦った」日本。

最後には、原爆を落とされて「トドメを刺される」形で、無条件降伏に追い込まれました。

昭和天皇と日本:軍部・大本営と天皇

昭和天皇(Wikipedia)

ドイツは「ヒトラーが悪い」で総括していますが、日本は、天皇の扱いが大問題です。

当時、昭和天皇が「具体的な戦争指導に関わっていなかった」のは明白です。

と言っても、「昭和天皇と軍との関係」は、あったのです。

空母や戦艦に乗船して、海軍幹部を謁見して記念写真を撮るなどもしています。

そして、「戦果報告(ほとんどが嘘)」も受けていました。

その意味では、「昭和天皇は、戦争に完全に関係なかった」とは到底言い難い状況なのです。

大本営組織図(歴史人2019年9月号別冊 KKベストセラーズ)

この「曖昧な状況」は、日本人ならば「なんとなく理解できる」のです。

しかし、特に、会話が「Yes」 か「No」から始まることも多い、英語などの言葉。

その言葉で思考する「欧米の二元論」では、なかなか分かりません。

欧州人X

結局、昭和天皇は戦争指揮をしたのか?
していないのか?

と言われると、

日本人B

昭和天皇は「戦争指揮」はしてないが、
軍部と全く無関係だった訳ではない・・・

欧州人X

だから、昭和天皇は当時のJapanの
戦争指揮に関わったのか?関わってないのか?

日本人B

昭和天皇は関わってないが、
無関係ではない・・・

欧州人X

Oh!No!
意味がわからない!

答えに窮してしまい、「答えにならない答え」をするしかない日本。

真の国家指導者不在で戦い続けた大日本帝国:権力なき東條英機首相

東條英機首相兼陸軍大臣(Wikipedia)

対米戦争開戦直前の1941年10月18日〜1944年7月22日まで、3年近く首相を務めた東條英機。

東條首相は、当初から陸軍大臣を兼任し、最後には参謀総長なども兼任します。

つまり、「陸軍のボス」であり続けました。

東條英機

陸軍の全ての権力を
握っているのだ!

海外からは当時の大日本帝国の「悪の権化」と考えられる東條英機。

ところが、東條首相といえども、海軍には口を出すことが出来ず、海軍の状況は知らなかったのです。

東條英機

海軍は最近
どうなっているのだ?

東條英機

海軍のことが、
全く分からんではないか・・・

米国・英国・ソ連・ドイツ・中国と大きく異なっていた当時の大日本帝国。

それぞれの国家指導者のように、「全ての重要事項を把握した人物」が不在だった日本。

Franklin Roosevelt米大統領(Wikipedia)

つまり、「本当の国家指導者が不在」で戦争を続けていました。

このあたりの「歴史」は、日本人は知っておくべきでしょう。

「海外にどう伝えるか」以前に、日本国民もしっかり知っておくべきだと思います。

ウクライナで続く戦争は、もうすぐ半年になろうとしています。

ところが、全く休戦・停戦の方向が見えません。

まずは、日本国民が「戦争は悲惨」だけではなく、「自国の歴史」を知るべきでしょう。

それを知った上で、各自が意見を持つべきと考えます。

新地球紀行

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