米国の挑戦 14〜中間選挙の先・ロシア軍のインフラ攻撃・下落続ける米株価〜|国際情勢

前回は「米国の挑戦 13〜米中間選挙・世界的な「現政権への逆風」・米国の台湾防衛方針・変化続けるアジア太平洋〜」の話でした。

目次

米中間選挙:共和党優勢どこまで?

White House(Wikipedia)

中間選挙投票を11月8日に控える米国。

先月から「共和党支持拡大」が伝えられ、その傾向は変わりません。

共和党・民主党の支持ポイントは46%vs44%などと、2%程度の差で「調査誤差範囲内」です。

バイデン大統領誕生後、民主党が押していた中、共和党支持へ流れが強まっていることは事実です。

巻き返しを図る民主党は、投票日までにウクライナ・経済対策等で何らかの手を追加するかもしれません。

ロシア軍のインフラ攻撃

左上から時計回りに、Volodymyr Zelenskyウクライナ大統領、Joe Biden米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席、Vladimir Putin露大統領(Wikipedia)

冬期に零下20度まで下がるウクライナにおいて、ロシアがインフラへの攻撃を強めています。

もともと寒い地域に住んでいるウクライナ人・ロシア人にとっても、冬の寒さは大変なことでしょう。

ウクライナ支援を続ける米英仏等西側諸国。

金銭的・物的支援を強化できるのは米国のみです。

そして、「支援が自国経済に好影響を与える」可能性があります。

具体的には、軍事・先端技術分野への投資などによって、自国の会社の技術革新につながる可能性です。

そこにチャンスを見出して、米国以外の国が、「国家として技術支援を行い、ウクライナ支援を続ける」かどうか。

ここが、各国首脳の判断の分かれ目です。

下落続ける米株価

新地球紀行
左上から時計回りに、Vladimir Putin露大統領、Olaf Scholz独首相、Joe Biden米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席(Wikipedia)

雇用環境が想定を上回った米国では、利上げ減速期待が薄まり、株価が下落続けています。

これは、「米国の状況が堅調である」証拠でもあります。

インフレ率などの経済環境は、非常に判断が難しい領域のようで、経済学者でも意見が分かれています。

急激な利上げは異常なドル高を呼び、特に「取るに対する円」が短期間に衝撃的に下落続けています。

米国からしたら

Japanも
利上げしたら・・・

と考えているでしょうが、

利上げしない!

と日銀が言っています。

この中、金利上昇で堅調に利益を上げてきたFRBが「利払による損失拡大が増加」しています。

「西側諸国の通貨の大きな下落」を引き起こす、米国の急速な利上げ。

米国経済が堅調であり、インフレ指標も落ち着いてきた中、12月には利上げを少し緩めて50bp程度にすると考えます。

その時、年末にかけて米株は復調してゆくでしょう。

FRBが急速な利上げを続ける時、米株はさらに失速して、世界経済の悪化に拍車をかけそうです。

ますます「FRB次第」となる中、投資市場は過敏になりそうです。

新地球紀行

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