米国の挑戦 1|世界経済

前回は「日本の危機 1」の話でした。

2020年に中国から始まった新型コロナ。

そして、ロシアによるウクライナ侵攻。

地球規模の非常事態が続く中、世界経済は一度は株高に湧き、続いて強いインフレ傾向が出てきています。

ここで、米国は思い切った決断をしました。

Jerome Powell FRB議長(Wikipedia)

政策金利を0.75%引き上げを決定したのです。

この上げ幅は、約30年ぶりのことです。

「約30年」と一言で言いますが、30年前の1992年は、現在と世界情勢が大きく異なります。

バブル崩壊したとはいえ、まだ日本は余力があり、日本経済はまだまだ強く、科学・技術も世界を牽引していました。

「失われた30年」と日本では言われていますが、この間、米国はITで更に強国となりました。

この約30年間で、再台頭してきた中国。

Xi Jinping国家主席(Wikipedia)

この急速な「金融引き締め」とも言える、政策金利引き上げ。

米国は「思い切った賭けに出た」とも言えます。

Wall Street Journalでは、「危うい賭けに出たFRB」と評されています。

急速な動きに、株式市場は混乱を続けており、急落を続けています。

そして、ついに昨日、ダウ平均30,000を下回りました。

2020年2月まで順調に伸びてきた、米国経済とダウ平均株価・ナスダックなどの株価。

2020年3月の新型コロナで一時急落し、その後復活するも、ジリジリ上げていました。

更に雰囲気が変わったのは、同年行われた米大統領選挙でした。

Joe Biden米大統領(Wikipedia)

勝利が見込まれていた共和党のトランプ前大統領が敗北し、バイデン大統領が誕生しました。

これに市場が敏感に反応し、各国指数が急上昇を続け、ついに2021年1月にダウ平均30,000を超えたのでした。

その後、上昇を続けた株価はダウ平均36,000を超えて「少し上がりすぎでは?」という風潮になりました。

インフレが続く中、景気を急速に冷やす政策を打ち出した米国。

しかし、これは「正常な方向性」です。

高いインフレが続いている中、「政策金利が低く、株式が高い」のは異常だからです。

バイデン大統領・パウエルFRB議長ら米政府幹部は、「一時的にダメージを負っても正常化が優先」と判断したのです。

これは、いかにも米国的です。

戦いで勝ち続けていても、一度は戦線を後退させても「体制を立て直すことが最優先」という考え方です。

ダウ・ナスダック等はしばらく混乱を続け、もう少し下落するかもしれません。

しかし、それは一時的であり、「体制を整え直した」米国は更に健全な成長を続けそうです。

「目の前の利益よりも、長期的・戦略的利益を」という意志がはっきり見受けられます。

岸田文雄首相(Wikipedia)

対して、長期的どころか短期的戦略すら、よく分からない日本。

米国との差は、歴然です。

今年2022年の米国・世界経済は、一度下落続ける株価・一時的な景気後退がありそうです。

その後、グンと勢いを増すのが米国であり、それは米国だけになりそうです。

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