前回は「英国の未来 3〜次期英国首相・次期保守党党首・成熟した英国の民主主義・復調傾向の米国・米国の軍事技術〜」の話でした。
プーチン大統領とエルドアン大統領

プーチン大統領が、ウクライナ侵攻後初の「旧ソ連圏外への外遊」を開始しました。
兼ねてから親密な関係にあるイランを訪問し、各国首脳と会談しています。
中でも注目されるのは、トルコのエルドアン大統領との会談です。
フィンランドのNATO加盟に反対していた姿勢を一転させ、賛成に回ったエルドアン大統領。
まだ具体的な決議をしていないため、今後のトルコの動きは、NATO・欧州の鍵を握ります。
両首脳の会談で、ウクライナに滞留する穀物の扱いなどが話し合われました。
ここでは、当然NATOの話も出ています。
いずれにしても、プーチン大統領と比較的気軽に会談できる立場のエルドアン大統領。
彼の役割は非常に大きくなります。
欧州各地の猛烈な熱波

欧州で続く、熱波による異常高温は、各地で甚大な被害を及ぼしています。
各地で山火事が続き、フランス南西部では、15,000ヘクタール以上の森林が消失に至りました。
さらに、スペイン・ポルトガルでは、ここ数日の異常高温により、1,000人以上の方が亡くなっています。
まだ猛烈な熱波による異常気象・猛暑が続くとされ、欧州は非常な危機にあります。
ただ一国のみ堅調な米国。

一時は暴落とも言える下落を続けていた、株価が急速に上昇し、回復の兆しが見えてきました。
欧州とロシアの、天然ガスなどのエネルギーを含む「睨み合い」が続き、双方に打撃が見込まれます。
「経済消耗戦」の様相を呈してきた、欧州とロシアの戦い。
エネルギー問題に加え、想定外の異常気象に見舞われた欧州が、やや押されているように感じます。
英国の新リーダーの行方

英国次期首相を決める保守党党首選は、4名に絞られました。
なんと、4名のうち3名が女性で、全員の方が党首・首相としては若いです。
先日、発表された日本の”Gender Gap Index”の酷さを考えると、英国が羨ましくなります。

3回目投票まで、ずっと1位を守っているスナク前財務相。

いずれの方が新首相になるとしても、危機にある英国が復活することを大いに期待したいと思います。