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リメンバー パール・ハーバー 6〜うやむやの中で決定した真珠湾奇襲攻撃〜

前回は「リメンバー パール・ハーバー 5〜日米の意思決定機構の根本的違いが炙り出された人事決定〜」の話でした。

山本五十六 連合艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本戦記シリーズNo.61新人物往来社)

なんとか真珠湾奇襲攻撃を軍令部に呑ませた山本長官。

作戦指導の具体的な協議に入ります。

軍令部と連合艦隊の間で、ハワイ真珠湾奇襲攻撃の是非が論じられている間の作戦実施部隊。

大西瀧治郎・源田実らによって、ハワイ攻撃に向けた具体的計画の詰めと実地訓練が内地(日本国内)で行われていました。

大西瀧治郎 第十一航空艦隊参謀長(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)
源田実 第一航空参謀(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

この時点、第一航空艦隊のもと、下記の三つの戦隊に分かれていました。

第一航空戦隊(南雲司令長官直卒):空母 赤城 加賀

第二航空戦隊(山口司令官)   :空母 飛龍 蒼龍

第五航空戦隊(原司令官)    :空母 翔鶴 瑞鶴

各戦隊の隊員等は、真珠湾奇襲攻撃を成功させるために、一生懸命に文字通り「血の滲むような」努力を続けてきました。

空母 赤城(Wikipedia)


真珠湾周辺が浅瀬であったため、魚雷での攻撃は困難を極めます。

しかし、決死の訓練によりなんとか攻撃の成功が見込まれました。

最終的には空母飛龍・蒼龍の二隻は「航続距離がやや短い」などの理由により、真珠湾奇襲攻撃部隊から外されたのです。

この前後、真珠湾奇襲攻撃に反対していた作戦の総指揮を執る南雲忠一 第一航空艦隊司令長官。

南雲忠一 第一航空艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本戦記シリーズNo.61新人物往来社)

依然として反対の姿勢でした。

こんな無茶な作戦、出来っこないだろう!

もともと、山本長官と南雲長官はあまり折り合いが良くない関係です。

荒々しい性格で知られる南雲忠一は、山本とは性格が合いません。

南雲では話にならん!

作戦実施部隊に関しては、南雲司令長官は蚊帳の外におかれます。

草鹿くんと話をつけよう。

そして、参謀長の草鹿龍之介が賛成することで、「外堀が埋められた」状況となりました。

草鹿龍之介 第一航空艦隊参謀長(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本戦記シリーズNo.61 新人物往来社)

この「外堀を埋める」発想もまた、非常に日本的でした。

最高責任者たる司令長官に話を通さず、No.2である参謀長に承認をさせて、長官は「追認」となります。

これでは、「誰が最高意思決定者か」が非常に曖昧になります。

米国・英国の非常にハッキリした指揮系統に対して、いつも曖昧な日本の指揮系統。

第二航空戦隊 空母飛龍(WIkipedia)

「第一航空戦隊と第五航空戦隊の空母四隻で、ハワイ真珠湾奇襲攻撃実施」と決まりました。

ちょっと待った〜!

烈火の如く怒る男が登場します。

攻撃隊から外された第二航空戦隊 山口多聞司令官でした。

山口多聞 第二航空戦隊司令官(Wikipedia)
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