「すぐに謝罪」の裏側と本音〜本当は「謝罪する気持ちがない」こと・プライド持って仕事に臨むこと・「安易な謝罪はしない」姿勢・国際社会における日本の立場と主張〜|社会問題

前回は「すぐに謝罪する日本社会の問題点〜とにかくすぐに「申し訳御座いません」を連呼・日本の「謝罪文化」と諸外国との外交・プライドなき「すぐに謝罪」の姿勢・本来は信用できない姿勢〜」の話でした。

目次

「すぐに謝罪」の裏側と本音:本当は「謝罪する気持ちがない」こと

新地球紀行
東京(新地球紀行)

とにかく、すぐに

申し訳
御座いません。

と「謝ることが正しい」と考える我が国の国民性。

申し訳
御座いませんでした・・・

これは日本社会の通念となっていて、仕事・業務の現場でもよく見受けられる光景です。

以前、ある会社と仕事をした時のこと。

クライアント(客)が少しでも、

これさあ、
なんか言っていたのと違うんだけどさ・・・

と不満を言うものなら、その営業担当者はすぐに、

申し訳
御座いませんでした!

と即座に謝るのです。

とにかく、すぐにクライアントに謝罪してばかりの営業担当者。

この営業担当者は、僕の会社とは「別の組織」なので「別」です。

ところが、「組んで仕事をしている」以上、クライアントから見れば「こちらは全員一緒」に見えます。

実際、机に座って打ち合わせする際は「向こう側がクライアント、こちら側は私たち=実務者」となります。

営業担当者が謝っているのに、僕が黙って、

・・・

と「別だから謝らない」空気には「ならない」のが、日本社会です。

こういう時は「一緒に謝らなければならない」というのが日本社会の不文律です。

そして、もし僕が黙っているだけだったら、

なぜ、あなたは
謝らないんですか?

というクライアントからの「無言の圧力」がやってくることになります。

このように「クライアントにすぐに謝罪」する姿勢があると、

これは、
ちょっと思っていたのと違うと思う・・・

とクライアントが何か言おうものなら、すぐに

申し訳
御座いません!

と頭を下げることになります。

そもそも「言ったことと違う」は「行き違いがある可能性」があります。

さらに、「思ったことと違う」は「本人の頭の中にあるイメージとの相違」であり、判断は難しいです。

そんなに
謝らなくても・・・

と内心僕は思いますが、こちら側の人間が一人謝っているのに謝らないと、

なんだ、
態度が大きい奴だ。

と誤解されかねません。

そこで、僕もつられるように

申し訳
ありません・・・

と軽く謝ります。

「そうせざるを得ない」のですが、

なぜ謝る必要が
あるんだろう・・・

なんとなく釈然としません。

ところが、この担当者は実は陰ではクライアント(客)の悪口ばかり言うのです。

まだ若手だった僕は、

ああ、
そう言うことか・・・

と分かりました。

クライアントに対して「申し訳御座いません。」とは、実は本当は「全く思ってない」のです。

本当は「謝罪する気持ち」など「サラサラない」のが本当の気持ちだったのです。

そして、実際は、

「申し訳御座いません。」と
言っておけばいいんだろう。

口先だけ謝っておけば、
クライアントは満足するだろう・・・

ということだったのです。

プライド持って仕事に臨むこと:「安易な謝罪はしない」姿勢

東京(新地球紀行)

こういう方や組織とは、仕事をしたくないものです。

僕は仕事をしていて、クライアントの要望が少し食い違っていたり、行き違いがあることがあります。

人間なので誰しも思い違いやミスもあるので、

これは、こちらが
間違っていた・・・

と思ったら、

申し訳
御座いません。

と謝り、出来る限りの対処をします。

誠心誠意仕事をしており、僕自身のプライドもあるから、ほとんど謝ることはありません。

最近はそれなりに実績を積んできて、僕たちも組む相手を「きちんと選んで」います。

やはり高い能力とプライドを持っている会社およびその社員は、滅多に謝らないです。

そういう能力とプライドを持っている人は、クライアントが、

ここは
ちょっと言ったのと違うと思いますが・・・

と言ってきても、

ここは、前回の打ち合わせでは
こういう話だったと議事録にもありますが・・・

何かを言っても、動じません。

逆にプライドがあるから、すぐ謝ったりせずにきちんと対応します。

そして、クライアントもその姿勢と対応に満足するのです。

すると、クライアントは

うん。
良くやってくれた!

と最終的に「高く評価する」傾向が強いです。

すぐに、

申し訳
御座いません。

と「無用に謝罪する社員」がいる会社と、一緒に仕事をするのは要注意です。

あるいはそこへ「業務を発注する」場合は要注意だと思います。

ただ謝罪しても、何も状況は変わらないのです。

それなのに、

「申し訳御座いません。」と
言っておけばいいんだろう。

は仕事に向かう姿勢としては、最も良くないのではないでしょうか。

自分の発注先や組む相手が、なんらかの問題やクライアントとの食い違いに対して、どう対処するか。

それをよくよく見極めることが、大事なことだと思います。

国際社会における日本の立場と主張

新地球紀行
左上から時計回りに、岸田文雄首相、Joe Biden米大統領、Olaf Scholz独首相、Rishi Sunak英首相(Wikipedia)

同様な事を国際関係レベルで考えてみましょう。

ひょっとしたら海外の人から見て日本人は、何か言えばすぐに、

申し訳
御座いません。

と言うと思われているのではないでしょうか。

日本の不祥事では、記者会見において必ず発生すること。

申し訳
御座いませんでした!

と数人でガバッと頭を90度下げることが慣例化しています。

場合によっては、「ほとんど土下座」の勢いで謝罪するようなことも見受けられます。

このように「とにかく謝罪」は、非常に問題があります。

「謝罪したところで、状況は何も変わっていない」のが現実です。

「プライドと能力の低い」国民性と考えられているのではないでしょうか。

そうであれば、大変残念です。

少なくとも、アジア諸国で何かと

Japanが
悪いのだ!

と言っている国やその高官たちには、対処を真剣に考えるべきです。

すぐ謝ったりしないで、冷静にきちんと

我が日本は、
こう考えます。

とか、

日本の立場は、
こうです!

と、もっともっと日本の意志・立場等をはっきりと主張することが大事です。

これは「大事」というよりも、国家間の関係において「最低限必要なこと」と考えます。

新地球紀行

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