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英国ともっと友好深めよう 4〜薩英戦争と交錯する利害関係〜|外交

前回は「英国ともっと友好深めよう 3〜グラバーの目的〜」の話でした。

西郷 隆盛(国立国会図書館)

ここで薩摩藩はなんと「賠償金を幕府から借りて」払います。

ちゃっかりしているというか、なんというか。

もちろん「借りた金を返すつもりなど毛頭ない」薩摩は、幕府から借りた金を踏み倒します。

そして、ここで英国の最新兵器に改めて着目します。

英国側も「どうやらこの強い連中は、武器に大いに興味がありそうだ。」と。

大久保 利通(Wikipedia)

そして、薩摩藩は琉球の密貿易もあり、多額の借金を抱えているものの、ある程度のお金を持っていそうです。

この頃、薩摩で島流しから復帰した西郷隆盛もまた、英国の最新兵器に大いに興味を持ちます。

この最新兵器を、
日本最強の我が薩摩藩士が使用すれば・・・

国内に敵なし。

ここで、英国と薩摩双方の利害関係が一致します。

グラバーは勇躍したでしょう。

「俺の出番だ!」とグラバーは出てきて、多くの英国の武器弾薬を売るために、薩摩に接近、猛烈に営業活動をかけます。

そして、グラバー商会は、薩摩藩に多数の武器弾薬を売ります。

この武器・弾薬は、幕末・維新期の日本国内の戦場で大活躍することになります。

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Thomas Blake Glover(グラバー園)

すでにインドを植民地化し、アヘン戦争・アロー戦争を吹っ掛けた清を叩き潰します。

そして、アジア大陸に着実に手を伸ばしてきた大英帝国。

アメリカ大陸には広大なカナダが植民地としてありました。

その征服地として最後の行き着くところが、英国から見て極東、まさに東の果てにあった日本でした。

当初、英国が日本をどのように見ていたのかは不明です。

日本に対して、攻撃して植民地にするか、交易するか悩んだでしょう。

グラバーが着実に商売を広げていた頃、大英帝国の総領事はオールコックでした。

Sir Rutherford Alcock英国公使(Wilipedia)

オールコックが在任している頃は、高杉晋作・伊藤博文等による英国公使館焼き討ち事件が起きています。

高杉晋作(国立国会図書館)

危険を感じたオールコックは英国公使館を横浜に移転します。

「物騒な国だ」と、オールコックもグラバーも感じたでしょう。

当時、「英国・米国等の海外との通商に反対し、海外勢力を撃退の上、鎖国を守る」という攘夷が吹き荒れていました。

この攘夷の中心地であった長州藩。

本気で、馬関(下関)に砲台を築きます。

そして、1863年についに米国艦船・フランス艦船を一方的に砲撃したのです。

欧米側から見たら「論外の極み」でした。

若き日の伊藤 俊輔(博文)(Wikipedia)

欧米の高官からみたら、日本の武士達は「精神異常者の集団」と映ったに違いないでしょう。

そして、グラバーは「この動乱期をどう上手く立ち回るか」思案しながら、道を探ります。

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