アジアの未来 2〜北朝鮮長距離弾道ミサイル・専守防衛・大東亜共栄圏・ポンド急落〜|アジアと世界

前回は「アジアの未来 1〜AUKUS発足一年・上海協力機構・「見えない」日本のスタンス〜」の話でした。

目次

北朝鮮長距離弾道ミサイル

朝鮮労働党中央委員会総書記 Kim Jong-un(Wikipedia)

北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射、日本上空を通過して、太平洋へ落下しました。

最近、頻発している北朝鮮のミサイル発射。

多くは、北朝鮮と日本の間の日本海落下が多い北朝鮮のミサイル発射。

今回は、2017年以来、5年ぶりの日本上空通過、太平洋へ落下となりました。

岸田文雄首相(Wikipedia)

日本の上空を敵国のミサイルが通過する異常事態に対し、日本政府は具体的な反撃をしません。

「専守防衛」を是とする自衛隊。

防衛白書によると、

専守防衛

1.相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使し、その態様も自衛のための必要最小限にとどめる。

2.保持する防衛力も自衛のための必要最小限のものに限る。

「上空を通過しただけ」だから、「武力攻撃を受けたわけではない」という論法です。

大東亜共栄圏と日本

大日本帝国の敗戦時の領土(第二次世界大戦全史 洋泉社MOOK)

第二次世界大戦時には、「大東亜共栄圏」構築を国家の目標として、アジアに広大な領土を持った日本。

無条件降伏に至り、米国に押し付けられた憲法を後生大事にして、75年以上経過しました。

「前例」がないと、なかなか判断できない日本政府・役所。

北朝鮮のミサイルが、日本の国土に着弾する可能性は大いにあります。

その時は・・・

ではなく、

絶対に、
そんなことさせぬ

という強い姿勢が欲しい。

その為には、米国だけではなく英国などと連携強化して、AUKUSとも連携する必要があるでしょう。

昔から「何が目的か理解不能」と言われる「曖昧な」日本の外交。

その「伝統的な姿勢」も、ロシアによるウクライナ侵攻が起きた今、見直さなければならないでしょう。

ポンド急落と復調の米株

Elizabeth Truss英首相(Wikipedia)

英企業では、ポンド急落により、市場が不安定となり金利が上昇しています。

そのため、各社で事業計画・返済計画の見直しに迫られています。

所得税減税撤回に至ったトラス新政権。

新政権に「打撃」ではありますが、「早めに軌道修正する合理的な思考」は大いに評価されます。

先日成立したばかりの、米国のクリーン・エネルギー法案。

EV車税額控除など、大規模な投資が盛り込まれており、米国の成長は進むとみられています。

対して、アジア・欧州は「米国社ばかり優遇」と反発しています。

世界が不安定化する中、米国は「自国産業・会社を最優先」する「アメリカ・ファースト」を強めます。

米国株は大幅続伸しました。

Jerome Powell FRB議長(Wikipedia)

「FRBが利上げ幅を弱めるのでは」という予想が背景です。

この予想が当たるかどうかは不透明で、FRBが大きな利上げ幅を発表した時、また大幅下落となります。

米政府の「米国産業・科学技術振興」が明白となり、米国の関連会社は大きく成長しそうです。

アジア・日本は、米国頼みではなく、明確な国家戦略が求められます。

新地球紀行

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