前回は「一気に消えゆく「手で書く・描く学び」と子どもの学力〜文部省が超強力推進する「GIGAスクール」・GIGAの由来〜」の話でした。
Innovationを引き起こす力と教育:GIGAスクールのI

文科省が超強力推進しているのが、「GIGAスクール構想」です。
Global and Innovation Gateway for All
なんとなく強そうな響きの”GIGA”は、上の意味の「略語」で、少なからず安易なイメージです。
そもそも、GIGAのIは”Innovation”の頭文字ですが、Innovationを起こすことは容易ではありません。
現代では明らかに、世界におけるInnovationの中心は米国となっています。
そして、「日本発のInnovation」は、20世紀末頃から「あまりない」のが現実です。

「日本発のInnovation」を
起こすには教育が大事だ!



そのためのGIGAスクール構想
なのだ!
おそらく、文科省は「教育改革によってInnovationを引き起こす」と考えていると思われます。
ところが、Innovationを引き起こすような人物は「教育によって生まれる」のではないと考えます。



Innovationを
引き起こす教育のために・・・



マストアイテムのPC端末を
全員に配ります!
そして「マストアイテム」のPC端末配布によって、「Innovationをもたらす教育」を目指している文科省。
この文科省の思惑通り、小学校の授業参観に伺うと、



とにかく、PCに
打ち込んで勉強!
子どもたちが必死になって、PCにカタカタと打ち込む音が響き渡っています。
「劇的に」変わる学校教育の未来:「手先で学ぶ」PC中心の教育


20世紀末から、一気にインターネットの世界が広がりました。
そのため、現代では「Innovationと言えば、ネット」という価値観になっているように思います。
そして、「ネットの世界」を一手に握っているのが、米国の企業です。
さらに、「AIの世界」が近年大幅に広がり、中国が猛追をかけています。
「ネットの世界」や「AIの世界」において、日本人や日本企業の存在感は極めて薄いのが現実です。
(2019年文科省、一部抜粋)
これまでの我が国の 150 年に及ぶ教育実践の蓄積の上に、最先端の ICT 教育を取り入れ、これまでの実践と ICT とのベストミックスを図っていくことにより、これからの学校教育は劇的に変わります。
そして、文科省HPに記載されている、GIGAスクール構想に関する文科大臣のメッセージでは、



これまでの教育実践の蓄積の
上に、最先端の ICT 教育を取り入れ・・・



これまでの実践と ICT との
ベストミックスを図っていく!
「昔ながらの教育」とICTの「ベストミックス」を図ってゆくと謳っています。
前回の「マストアイテム」同様、この「ベストミックス」もまた、安易な感じもします。
エネルギーなどの分野において、「ベストミックス」は理想ですが、かなり難しいことです。
さらに、文科大臣は、



これからの学校教育は
劇的に変わります。
これからの学校教育は「劇的に」変わると謳っています。
何かが「劇的に」変わることは、そうそうないことです。
例えば、携帯電話・スマホの登場は、日常生活や社会を「劇的に」変えました。
同様に「劇的に」変えることを、学校教育に求めることは、かなり困難なことです。



とにかく、PC で
調べることが大事だね!
ひたすら画面に向かい、机の上の紙に向かう機会が急速に減少している小学校教育の現場。
「書く・描くこと」は、手だけでなく「身体で学ぶ」姿勢と考えます。
この観点から考えると、カタカタとPCを打ち込んだり、調べるのは「手先で学ぶ」ことです。
「劇的に変わる」のは、目先の「学び方」に過ぎず、「手先の学び」は頭脳を鍛えないと考えます。
GIGAスクールの「劇的変化」は、基礎的学力の「劇的低下」につながる危険性を孕んでいます。