一気に消えゆく「手で書く・描く学び」と子どもの学力〜文部省が超強力推進する「GIGAスクール」・GIGAの由来〜|GIGAスクールの問題点1

前回は「子どもが意欲を失う「絶対評価」〜「学外展覧会出展」でも「普通」・謎の「絶対評価」の「絶対的基準」:分かりにくい日本の教育界〜」の話でした。

目次

文部省が超強力推進する「GIGAスクール」:GIGAの由来

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小学校のイメージ(新地球未来紀行)

子どもを持つ親が、小学校の授業参観に行くと驚くことがあります。

それは、子どもたちの学習が「非常に」というよりも「異常にパソコンに偏っている」点です。

特に、小学校高学年になると、「常にノートパソコンと一緒」の学びになっています。

小学校教員P

それでは、みなさん
この国語の問題に答えてみましょう。

小学校教員P

そして、みなさんの
考えをノートパソコンに打ち込んでみましょう。

国語などで、小学生たちが自分なりに考えていることをノートパソコンに打ち込むと、

小学校教員P

みなさんの答えが、
画面に映っています。

リアルタイムで、「自分たちの答え」が画面に表示されることもあります。

これはこれで、昔なりの教育よりも「進んでいる点がある」ようにも思います。

とにかく、パソコン片手に学ぶことが、極めて強く推奨されている現代の小学校教育。

小学校での学びは、中高の学びと比較すれば、まさに「エントリーレベル」です。

そのため、小学校6年間の学びは、中高6年間より「はるかに基礎的」である面があります。

その一方、小学校での学びは「学びの姿勢を身につける」点では「最も大事な学びの時期」とも言えます。

そして、「学びの基礎」を身につけるのが小学校と考えます。

この「教育におけるIT・ノートパソコンの超推進」は「GIGAスクール構想」と呼ばれています。

「GIGA」は文科省の造語です。

GIGAスクール構想の”GIGA”

Global and Innovation Gateway for All

なんとなく強そうな響きの”GIGA”は、上の意味の「略語」です。

一気に消えゆく「手で書く・描く学び」と子どもの学力

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昔の小学校@開智小学校(新地球未来紀行)

とにかく、「カタカタ」とパソコンに打ち込み、

男子小学生

よしっ!
次の問題も、パソコンに打ち込もう!

パソコンの画面を、じっと見ている子どもたち。

子供たち一人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育 ICT 環境の実現に向けて(文科省、抜粋)

Society 5.0 時代に生きる子供たちにとって、PC 端末は鉛筆やノートと並ぶマストアイテムです。
社会を生き抜く力を育み、子供たちの可能性を広げる場所である学校が、時代に取り残され、世界からも遅れたままではいられません。

これまでの我が国の 150 年に及ぶ教育実践の蓄積の上に、最先端の ICT 教育を取り入れ、これまでの実践と ICT とのベストミックスを図っていくことにより、これからの学校教育は劇的に変わります。

「GIGAスクール」が推進され始めた、2019年の当時の文部科学大臣のメッセージです。

上のメッセージは、文科省のHPに公開されており、前段を抜粋しています。

文科省

PC 端末は鉛筆やノートと並ぶ
マストアイテムです。

「PCが鉛筆やノートと並ぶマストアイテム」の時点で、ちょっと違うな、と感じます。

そもそも、PCと「鉛筆やノート」は別次元のものであり、比較の対象とするべきではありません。

PCと「鉛筆やノート」を同一視するのは、「長さと重さを比較する」ようなものです。

また、「マストアイテム」という和製英語も気になります。

この「マストアイテム」という言葉は、大人は使わない傾向があり、

男子小学生

それって
マストアイテムだよね!

小学生から中学生程度の子どもたちが、使う言葉と考えます。

ある意味では、「小学生に目線を合わせている」表現かもしれませんが、表現としては不適切と考えます。

文章の内容は、まさに「子どもたちの未来」を語っている「超重要な文科省の宣言」です。

「子どもたちの未来」、そして我が国の未来が左右される宣言において、

文科省

PC 端末は
マストアイテム!

「マストアイテム」などと、子どもっぽい表現を使用している時点で、「軽い」と感じます。

女子小学生

とにかく、PC で
勉強することが大事!

筆者が小学生だった1980年代とは、「全然違う」時代となった現代。

もちろん、「PCを使う学び」も重要ですが、「手で書く・描く学び」は学びの根幹と考えます。

あまりにPCに比重が移り過ぎて、手を使う学びが極端に少なくなった小学校教育。

この「PC中心の学び」によって、PCの基本操作が学べ、知識は増えるかもしれません。

その一方で、最も大事な思考力が育たない「強い危機感」を筆者は感じざるを得ません。

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