大迷走続ける大阪万博〜不気味すぎるイメージキャラクター・「巨大すぎる木造建築」は大陸の発想・日本の文化の誤認識・大屋根木造巨大リングの責任は誰にあるのか?〜|曖昧な日本

前回は「「謝れば犯罪も許される」極めて妙な国会議員の発想〜自民党裏金問題と派閥解消・稚拙極まりない「論点すり替え」・不思議な東京地検特捜部の発想〜」の話でした。

目次

大迷走続ける大阪万博:不気味すぎるイメージキャラクター

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2025大阪万博イメージキャラクター(経済産業省)

2025年開催予定の大阪万博が大いに揺れています。

そもそも、イメージキャラクターが不気味すぎて、どう考えても「万博のイメージとは程遠い」です。

このイメージキャラクターを見て、好感を抱く方は、ほとんどいないでしょう。

現代美術などに関わりを持つ、美術関係の方を除いては。

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能登地震(Wikipedia)

元旦に発生した石川能登地震は、極めて甚大な損害を出し、大勢の方が亡くなりました。

亡くなった皆様及びご親族の方々には、謹んでご冥福をお祈りいたします。

石川能登地震の復興が急務の中、

大阪万博は
中止すべきだ!

万博なんかやってないで、
復興が先だろう!

という声が出てきました。

これは「当然のこと」であり、「中止ありき」ではなく「中止も含めて総合的に検討して、方針を定める」べきです。

来年完成に向けて工事が着々と進む中、昨年から「工事の大幅な遅延」が懸念されてきました。

最近の建築・建設業界は、人手不足の影響が深刻です。

そのため、ただでさえ工事が遅延している万博の工事と能登の復興を「同時並行で実施」は不可能なのが実情です。

そして、職人的発想が強い建築・建設業界では、外国の方に大勢来てもらっても「意志の疎通」が困難です。

BIM( Building Information Modeling)というシステムが大いに進んでいるCADが使われてきている現在。

ITによって図面を作成したり、設計を合理化できる様になりましたが、建設現場の合理化は難しい面があります。

万博の工事遅延に関して、

「一夜漬け」が良いことも
あります!

と発言した愚かな方もいました。

「一夜漬け」というのは、大学生たちが「その場しのぎ」に行うことです。

この「一夜漬け」の発想で、工事が進められるはずはないのです。

「巨大すぎる木造建築」は大陸の発想:日本の文化の誤認識

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故宮・紫禁城(新地球紀行)

会場内で建築中の「木造巨大リング」も悪評が高い状況です。

そもそも、「巨大すぎる木造建築」は大陸の発想であって、日本建築の発想ではありません。

故宮・紫禁城にしても、高い基壇を設けて、その上に堂々たる建築を立てて威容を誇っています。

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万里の長城(新地球紀行)

島国の日本人では絶対に「考えもしない」万里の長城は、いかにも中国的です。

これは「中国という広大な領土からの発想」とも言えます。

巨大であろうとなかろうと、そもそも「巨大・長大な壁をつくる」という発想は、昔から日本にはありません。

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北京CCTV:中国国営放送本社ビル(新地球紀行)

21世紀に北京で建築された中国CCTV本社ビルは、かなりアクロバティックなデザインです。

このデザインの是非は別として、この建築が東京に建つことは、ちょっと考えにくいです。

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金閣寺(新地球紀行)

やはり、日本の文化、日本建築としては「比較的こじんまりした中に、無限の美を見出す」発想です。

ドカーンと「巨大建築を作り出す」発想は、日本の文化にはなく、「新たな発想」としても日本には馴染みません。

巨額の工事費も問題ですが、「世界に発信する」万博の場において「日本の文化と関係ない大陸的建築」を実現させる発想。

これは、論外なのではないでしょうか。

大屋根・木造巨大リングの責任は誰にあるのか?

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銀閣寺(新地球紀行)

「日本らしさを世界に発信」するならば、伝統的な日本建築・日本文化にふさわしい建築であるべきです。

そのデザインや費用のことは置いておいても、そもそも「大屋根・木造巨大リングをつくること」が大問題です。

ただし、この「大屋根・木造巨大リングをつくること」の責任は、設計者・建築家のみに押し着せるのは不自然です。

ひょっとしたら、デザインは別として、

万博だから、
巨大なパヴィリオンを建てよう!

日本らしく、木造が
いいな!

よしっ!
巨大な木造建築をつくろう!

と誰かが考えて、設計者に対して、

巨大な木造建築を
デザインしてください!

と「誰かが設計者に要望した」かもしれません。

設計者の立場であれば、「クライアントの要望に合わせて設計する」ことも大事です。

そもそも「誰の発想なのか」が不透明で、「木造巨大リングの最高責任者」は誰なのでしょうか。

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左上から時計回りに Adolf Hitler独総統、Winston Churchill英首相、Franklin Roosebelt米大統領、東條英機首相(Wikipedia)

第二次世界大戦の時、日本は「最高責任者・国家元首は天皇」でしたが、天皇に大きな実権はありませんでした。

海外、特に欧米から見れば、当時の日本の統治機構は不思議でならないでしょう。

現代も続く「なにもかも曖昧な日本」の雰囲気。

曖昧も良い点がありますが、こと国家の威信をかけた万博となれば、話は別です。

木造巨大リングの是非、万博開催の是非を論じる以前に、「誰が本当の総責任者」なのかを明確にした話を進めるべきです。

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岸田文雄 総理大臣(Wikipedia)

私が2025大阪万博の
総責任者です・・・

と岸田総理が主張するかもしれません。

ただ、

巨大木造リングの
ことは、よく分からないです・・・

であることは明白です。

「日本に全く合わない」意味不明の木造巨大リングを推進した方達には、しっかりと説明をして頂きたいです。

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