柔軟性のかけらもない郵便制度〜日本人にとって大事な「お盆」・社会における「お盆期間」・「不合理なシステム」が変わる気配がない日本・「お盆休み」も関係ない郵便システム・思考停止のシステム〜|社会問題

前回は「杓子定規的ではなく「柔軟な発想」を持つ大事さ 3〜差出人に変装されてきたレターパック・百聞は一見にしかず・厚さを実証・届いてこそ初めて意味がある郵便物〜」の話でした。

目次

日本人にとって大事な「お盆」:社会における「お盆期間」

岐阜城天主閣からの眺め(新地球紀行)

毎年「お盆期間」として、8月15日前後がお休みになる日本。

日本人にとっては「お盆」は大事な存在であり、この時期に出身地・田舎に帰省したり、お墓参りする方が多いです。

そもそも、文字通り「精霊に対して、供物を置く容器」である盆を関する「お盆」。

日本語では「お〜」と、言葉に「お」を頭につけると途端に高貴な印象になります。

それは、「お」が「御」などの意味があるからでしょう。

いずれにしても、東京ではひと月早い7月中旬である「お盆」は、日本全体としては「8月中旬」となります。

そして、曜日にもよりますが多くの会社が、おおむね

8月13日〜16日は
お休みします。

となります。

そして、このお盆期間は「帰省ラッシュ」であり、「旅行ラッシュ」になります。

お盆前後に(有給)休暇をとって、

1週間休みが取れたから、
数日は旅行しよう!

という方が大勢いるため、日本中の交通機関・宿泊場所・観光地が一気に混雑するお盆。

「不合理なシステム」が変わる気配がない日本

鹿児島・錦江湾(新地球紀行)

日本にはゴールデンウィークという長期休暇もあり、期間ではそれに準じる存在の「お盆」。

とても大事な意味を持ち、大事な期間ですが、一気に休まなくても良いと思います。

交通機関・宿泊場所・観光地は8月上旬までは穏やかだったのが、8月中旬に一気に急激に混雑します。

そして、「お盆前後」である8月10日〜20日頃をすぎると、一気に閑散とします。

まさに、観光地にとっては「ワッと集まって、ワッといなくなる」感じでしょう。

2000年頃から、ホテルを運営する方などが、

日本はまとまって
休暇を取る傾向が強すぎる・・・

お盆やGWなどで、急激に混雑する期間があり、
その前後閑散とするのは、運営側が大変だ・・・

観光地にいらっしゃる方も、一時期非常に混雑している中、
観光するのは、大変なことになる・・・

長期休暇を分散して、
日本人が「個々に休暇を取りやすい」社会システムにすべき!

と大勢の方が主張していますが、「社会システムが変わる」気配すらない日本。

そもそも「変わることが苦手」であるのが、日本社会であり日本人です。

この「一気に混雑して、他は閑散としている」のは、不合理極まりないでしょう。

米国や欧州で「長期休暇を取る」のは、それぞれの権利というか「人権」に近い認識があります。

そして、「それぞれが別個に休暇を取る」ので、観光地側も良いでしょう。

「有給休暇を取るシステム」が弱い日本は、GWやお盆のように「大義名分がある」休みが強力な存在です。

僕の会社では、お盆の少し前に会社を休みにして「お盆休み」としています。

もちろん「所謂お盆休みに休みたい」方には、そのようにしてもらって調整します。

今年は、8月3日〜10日を休みにして、その後「世間のお盆休み」は通常稼働でした。

「お盆休み」も関係ない郵便システム:思考停止のシステム

郵便局の不在票(新地球紀行)

僕たちの会社の「お盆期間」を終えて出社したら、郵便局の不在票がありました。

8月11日に出社したら「8月3日に不在」の不在票でした。

郵便局に連絡して、
今日持ってきて頂こうか・・・

と考えて、ネットで再配達手続きを取ろうとすると、

保管期限を過ぎているので、
所轄の郵便局に電話してください。

と言われました。

ああ、保管期限が
一日過ぎたか・・・

でも、会社から会社への郵便だし、
お盆期間前後だから、少し延長して保管しているだろう・・・

と考えて、所轄の郵便局に電話すると、

保管期限の一週間を過ぎているので、
発送元に返送しました。

と言われて、唖然としました。

・・・・・

お盆期間であろうと「保管期限は一週間」は不変のようです。

しかも、会社から会社の郵便であれば、「お盆休みの可能性もある」のです。

それでも、「お盆前後も一切関係なし」で杓子定規的に「保管期限を守る」郵便局。

仕方ないので、発送元に

申し訳ありませんが、弊社はお盆休みだったため、
送付いただいた書類が受け取れませんでした・・・

郵便局に確認したら、保管期限を過ぎていて、
御社に差し戻しとのことです。

大変申し訳ありませんが、
ご再送いただけますでしょうか。

と連絡して、「再送していただいた」書類。

これは、非常に問題です。

関係する発送者・送付者・郵便局員の時間・エネルギーの無駄は大変大きいでしょう。

発送者に至っては、「再送してコストが倍かかる」事態です。

お盆前後の会社は「お盆休みの可能性があり、それは会社次第」という常識。

この常識が一切通用しない郵便局。

お盆前後の「会社のお盆休み」の可能性を踏まえて、ぜひ再考してほしい。

例えば、

8月1日〜20日頃は、会社がお盆休みの可能性があるから、
不在の際は、保管期限を2週間に延長!

など。

保管期限を延長することは、「郵便局の負担」になりますが、「発送者・送付者」まで負担を強いる必要はないでしょう。

様々な問題点を抱える日本の社会システム。

一度、どこかの時点で一気に良い方向に変えられないでしょうか。

新地球紀行

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