強まる中国の存在感〜金融不安と世界株価・台湾と米国・中国指導部の高い政治力〜|世界経済・戦略

前回は「高まる英国の存在感〜欧州金融不安〜」の話でした。

左上から時計回りにTsai Ing-wen(蔡英文) 台湾総統、Joe Biden米大統領、Emmanuel Macron仏大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席(Wikipedia)
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台湾と米国

米国を訪問中のTsai Ing-wen(蔡英文) 台湾総統。

カリフォルニア州でMcCarthy米下院議長と会談しました。

米国に対して、強い警告を発し続けている中国は、軍事力を誇示して反撃しています。

近海に軍艦を派遣して、台湾へ軍事圧力を強めている中国。

日本にとっても、全く他人事ではない状況が続いています。

米中の対立

最先端科学技術・軍事力・経済など、あらゆる面でしのぎを削る米中。

5億ドルをかけて、米国に対抗する「海底ケーブル敷設」を目論んでいる中国。

経済力が非常に強くなった中国・中国企業にとって、5億ドルは大した金額ではありません。

中国が、実際にこうした「米国に対抗する」姿勢を強めていること。

それは、アジア・太平洋においては、政治・経済・科学技術面で非常に大きな変動をもたらし続けています。

Macron仏大統領もまた、ウクライナ戦争において、中国の介入を具体的に求めています。

Putin露大統領と、具体的に話ができるただ一つの大国である中国。

20世紀末から、あまりにも急速に経済力を強化してきた中国。

発表される経済指標等が「どこまで事実か」は、長い間議論されてきています。

中国国内の不動産市場もまた急速に膨れ上がってきたなか、「中国バブルの崩壊」の懸念もずっと言われてきました。

中国指導部の高い政治力

一方で、中国の国力は堅調であり続けています。

それは、Xi Jinping(習近平)中国家主席を中心とする中国首脳部の政治力にもよるのでしょう。

昨年大きく下落した米国のハイテク株が、今年に入り大きく復調しています。

特に大きく下落したNVIDIAが、今年に入り40%以上上昇しています。

これが一時的な復調なのか、それとも米国ハイテク分野の確実・着実な復活なのか。

そして、Macron仏大統領の年金改革で、大きく揺れるフランス。

「ロシアとの関係」を大きく変化させることに成功した欧州では、株価も堅実に上昇しています。

金融不安を抱える中、世界経済・株価もまた、しばらくは調整が続きそうです。

新地球紀行

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