高まる英国の存在感〜欧州金融不安・スナーク英首相・米英豪・AUKUS〜|世界経済・戦略

前回は「揺らめく世界と米国の底力」の話でした。

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シリコンバレー・バンク(SVB)破綻

Credit Suisse(Wikipedia)

米国のシリコンバレー・バンク(SVB)の突然の破綻によって、急速に高まっている金融不安。

復調傾向にあった米国株は大きく下げ、小康状態にあります。

SVB破綻によって、世界中の銀行の信用不安に波及し、世界中の銀行の株価が大幅に下落しています。

中でも、欧州銀行の不安が急速に高まっており、クレディ・スイス株は急落し、過去最安値となりました。

それに応じるように、昨日は3%以上の下落となり、急落が続いている欧州株。

スイス中央銀行は、「クレディ・スイスへの流動性供給」の対応に追われています。

日本でも著名であり、非常に大規模な投資銀行・金融コングロマリットであるクレディ・スイス。

クレディ・スイスの行方が、欧州全体の将来の鍵となります。

スナーク英首相の活躍

Rishi Sunak英首相

昨年、英首相に就任した若きスナーク首相が、精力的に活動を展開し続けています。

米英豪は、軍事同盟AUKUS首脳会合において、原子力潜水艦の配備を発表しました。

配備するのは、もちろん太平洋で「対中国」です。

これは、中国に対しては非常に大きな軍事的・外交的プレッシャーとなります。

一時は「日本もAUKUSに参加か」という声もありましたが、日本は関係なさそうです。

米英豪で組織が固まり、動きが活発化しています。

米海軍 原子力空母George H.W. Bush(Wikipedia)

潜水艦の高い能力

海軍の花形である空母や戦艦に比べて、地味な存在の潜水艦。

米海軍 原子力潜水艦Virginia級(WIkipedia)

実は、凄まじいばかりの能力を保有します。

「空母決戦」となった第二次世界大戦においても、潜水艦は大活躍しました。

当時、旧日本海軍の空母をはじめとする艦船・商船の多くが、米海軍の潜水艦によって撃沈されたのです。

AUKUS map(Wikipedia)

ゴールドマンサックスで勤務した金融のプロ中のプロであるスナーク首相率いる英国。

そして、AUKUSで太平洋地域での影響力を高める英国。

ウクライナ戦争に続き、金融不安が発生した今、英国の存在感は強まりそうです。

新地球紀行

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