前回は「封鎖強める欧州〜戦略的転換点・欧州の追加制裁・ロシアから距離を取る「親ロシア」であったドイツ〜」の話でした。
シリアからの志願兵受け入れるロシア

当初想定より苦戦しているロシアですが、着実にウクライナ占領地域を拡大しています。
1日前の占領地域と比較するとキーウ北西部の占領地域が広がっています。

この中、ロシアはシリアからの志願兵受け入れを決めました。


ロシア国内では、雪に反戦メッセージを書いただけで逮捕される事態となり、自粛ムードが広がっている様です。
静かに攻める米国

戦争拡大を避けるため、表立った「米軍の派遣」は否定し続けているバイデン米大統領。
米国は、ロシアの最恵国待遇を取り消すことを発表しました。
「G7と協調して」と発表していますが、実態としては欧州、英国の強い要請があるのでしょう。
特に強行姿勢を貫き、最も米国と親しい関係にあるボリス・ジョンソン英首相率いる英国。

ロシア経済やオルガリヒ(新興財閥)に対する規制を強めており、「静かにロシアを攻める」作戦を続ける米国。
一気に米軍を出動させるよりも、静かに攻めるのは合理的で知性的にも感じられます。
第二次世界大戦後には、即座の米軍出動が多かった米国。
やはりロシアが「多数の核保有国」であるために慎重になっています。
CIAのみならず、NSA・DIAなどの情報機関が総力を上げてロシアの情報分析をしています。
その最中、欧州と共にロシアを徐々に包囲する米国。
首都キーウへの侵攻が続く中、ゼレンスキーウクライナ大統領はキーウに留まり、徹底抗戦を続けています。
全く進まない憲法改正論議:憲法改正し続けるドイツと「しない」日本

日本は、夏の参院選念頭に、

今こそ
改憲!
と岸田首相が主張しています。
ずっと「改憲」と言っている自民党ですが、全く進みません。
突然「侵攻されている国」がある中、悠長な日本。
憲法9条を始めとする「平和憲法」の内容・位置付けは変更しなければならないのは「世界の流れ」です。
米国に占領された1945年直後に、「米国のいい様に勝手に押し付けられた」憲法を一度も改正していない日本。


同様に敗北して占領されたドイツは、戦後に63回憲法改正を行なっています。
中には微修正もあるでしょうが、敗戦国同士比較しても「改正0回vs63回」です。
「変化する世界の状況に対応」して政治を行うレベルに達していない日本。
「一気に9条改正」まで行かなくても、他のどこかだけでも「世界情勢に適合するように改正する」姿勢が欲しい。