前回は「欧州結束」の話でした。
「和平交渉」どころではなく、キーウ周辺のブチャなどでは、ロシア軍による「大量の無差別殺人の証拠」が見つかっています。
400人以上もの遺体が発見されるという、「痛ましい」という次元を超えた状況です。
BBCニュース


ブチャなどキーウ近郊で殺人の証拠相次ぐ、410人の遺体発見と – BBCニュース
ウクライナの首都キーウ(キエフ)周辺地域からロシア軍が撤退したことで、同軍による無差別殺人の痕跡が次々と発見されている。ウクライナ検察庁はブチャなど近郊の町でこ…
先日の「交渉進展の兆し」はなんだったのか、と思うほどの悲惨な状況です。
米グラミー賞授賞式でも、「ウクライナへの支援」を訴えたゼレンスキー大統領。

和平交渉において、軍事作戦の大幅縮小を提示したロシアですが、逆に軍を増派している状況です。
JP

米欧、対ロシア追加制裁へ ウクライナ民間人犠牲の責任追及
ロシア軍がウクライナ北部で多数の民間人を殺害した疑いが浮上したことを受け、米国と欧州諸国は相次ぎ、対ロシア追加制裁を発動する意向を表明した。欧州連合(EU)がロ…
リズ・トラス英外相は「ロシアの戦争犯罪は極めて明白」と非常に強い姿勢であり、バイデン米大統領はプーチン大統領を「戦争犯罪者」と呼んでいます。

「なんと言われても構わない」と思っているプーチン露大統領。

後方支援に回っている米国は、さらに一歩踏み込んだ「退路追加制裁」を週内に発表します。
JP

米、週内に対ロ追加制裁発表へ 戦争犯罪の責任追及確実に=高官
米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は4日、米政府が週内に対ロシア追加制裁を発表すると明らかにした。数日中にはウクライナに対する追加軍事支援も発表する…
米国の言う「戦争犯罪者プーチン大統領とロシア」に対して、どこまで強硬な制裁に出るかが注目です。
ウクライナへの軍事支援も増強する見込みです。
結束した欧州で最も強硬姿勢の英国。
そして、強硬なジョンソン首相・トラス外相が率いる英国。
かつて大英帝国として、120年ほど前まで世界に君臨していたプライドがあります。
米国とタッグを組んで、次にロシアにどう出るか、に注目が集まっています。

「プーチン大統領とは、もはや話し合いでは交渉は進まない」と考える欧州・米国。
しかし、プーチン大統領が「また一線を越えるのは避けなければ」と考えながら、慎重かつ緻密に情報を集めながら、ロシアとの睨み合いが続きます。
この最中も、ウクライナでは次々と人が殺害されている状況です。
まずは一時停戦を願うばかりです。