前回は「ロシアと欧州 3〜トラス新首相誕生・エリザベス女王国葬・強まるロシアの敗勢・揺れる欧州と堅調な米国〜」の話でした。
目次
フランスのロシアに対する強い非難
マクロン大統領が、国連の演説でロシアを痛烈に非難しました。
仏大統領、国連演説でロシア非難 侵攻は現代の「帝国主義」
フランスのマクロン大統領は20日、米ニューヨークの国連本部で開かれている国連総会で行った演説で、ロシアによるウクライナ侵攻は現代における「帝国主義」と非難し、中…
これまで「反ロシア」であるものの、英国よりも「ロシアと話し合いをする」姿勢だったフランス。
ある意味、ロシアにとっては、「敵ばかりの欧州の中で、比較的良好な関係」にあったフランス。
そのフランスが、明確に「反ロシア」に舵を切りました。
ロシアからのLNGの供給停止などで苦しむ中、かなり強い姿勢を示しました。
欧米の次なる手〜仲介役の大国不在・日露戦争・セオドアルーズベルト大統領〜|露ウクライナ侵攻
膠着する停戦交渉と、続くウクライナの悲劇
トラス新政権の英国の方針:英仏エネルギー協力
英国では、英軍トップが「ロシア軍の苦境」の見解を公表しました。
プーチン氏は軍事目的を何一つ果たせていない=英軍トップ – BBCニュース
英軍制服組トップのトニー・ラダキン国防参謀総長がBBCの番組に出演し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はウクライナ侵攻の目的を何一つ達成できていないと語った。
英仏両首脳は、対ロシアで連携を強めています。
英仏首脳、エネルギー巡り協力へ 「ロシアの脅迫成功せず」
英国のトラス首相とフランスのマクロン大統領は、エネルギー市場の変動を抑え、エネルギー価格の高騰に直面する家計の負担を削減するために協力する。英首相官邸の報道官が…
天然ガス供給を武器に、欧州を苦しめ続けるロシア。
天然ガス・原油などのエネルギー価格高騰により、経済的にも非常に潤ってきました。
ところが、エネルギー価格が下落を続け、落ち着いてきています。
その中、プーチン大統領の「エネルギー戦争」の戦略は、目論見が狂い始めています。
調整続く米株価と急速なドル高
世界中の国が苦しむ中、比較的堅調な米国。
利上げもあり、「1世代に1度」のペースでドル高が進みます。
あまりに急速なドル高のため、「景気減速深刻化・インフレ加速」の可能性が高まっています。
下落を続ける米株価。
特に昨年まで非常な勢いで伸びていたNasdaqは、下落の一方です。
米国の科学技術・軍事技術の増強を考えると、Nasdaqなどの指数は、コロナ前からの伸びが「適正化された」と考えます。
FRBの姿勢次第ですが、当面調整続くも、徐々に復調すると考えます。