前回は「米国の挑戦 10〜追加支援強化〜」の話でした。

パウエルFRB議長が、ジャクソンホールで講演を行い、「インフレ抑制の利上げを維持する」姿勢を鮮明にしました。
JP

FRB議長、インフレ抑制まで利上げ継続表明 他の当局者も支持
[26日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は26日に経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で行った講演で、成長鈍化などの「痛み」を伴ったとし…
これを受けて、「急速な利上げをせず、利下げもありうる」と考えていた投資家などが、株を売却しました。
JP

米国株式市場=大幅安、ダウ1000ドル超の下げ FRB議長講演受け
米国株式市場は主要株価3指数が軒並み3%を超えて下落し、ダウ工業株30種は1000ドルを超える下げを記録した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がインフレ…
Dow、S&P、Nasdaq は全て3%以上の下落となり、Dowは1000ポイント以上下落しました。
中でも、最近不安定な傾向を示していたハイテク関連のNasdaqは4%近い下落となりました。
MarketWatch

Only 5 S&P 500 stocks ended higher after Powell’s sobering Jackson Hole speech
About 43% of stocks in the benchmark index fell 4% or more.
S&Pでは、500程度の銘柄のうち5銘柄しか上昇しない、異例の状況です。
米国内のインフレは低下しつつあるとしても、なお強い勢いでインフレが続いています。
急速なインフレは、経済にとって極めて良くなく、経済成長の目標も立てづらくなります。
「一定レベルに抑制するべき」という「中銀の役目」を推進する姿勢を強く示したFRB。
BBCニュース


ザポリッジャ原発、「原子力事故を辛うじて回避」とゼレンスキー氏 送電が一時遮断 – BBCニュース
ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、ロシアが占拠するザポリッジャ原発がウクライナの電力網から一時切り離され、欧州が放射線災害の危機に直面したと述べた。
ザポリッジャ原発では、なお危うい状況が続いています。

11月に中間選挙を迎える米国。
結果次第ですが、ウクライナへの軍事支援はさらに増加させると見込まれます。
FRBの姿勢を受けて、Dowは30,000ポイント付近まで下落する可能性があります。
「株式が異常に高くなり、インフレが非常に進み、経済が混乱する」ことを大きく抑制する方向です。
しかし、それは来年以降の「リセッションの可能性を防ぐ」役割を持つと考えます。
その後、米国は健全なインフレと共に、堅実な経済成長をすると考えます。