前回は「米国の挑戦 10〜米国のウクライナ追加支援・ウクライナよりも自国優先の欧州・ロシアの天然資源戦略〜」の話でした。
目次
FRBの利上げ戦略
パウエルFRB議長が、ジャクソンホールで講演を行い、「インフレ抑制の利上げを維持する」姿勢を鮮明にしました。
これを受けて、
急速な利上げをせず、
利下げもありうる!
と考えていた投資家などが、株を売却しました。
Dow、S&P、Nasdaq は全て3%以上の下落となり、Dowは1000ポイント以上下落しました。
中でも、最近不安定な傾向を示していたハイテク関連のNasdaqは4%近い下落となりました。
S&Pでは、500程度の銘柄のうち5銘柄しか上昇しない、異例の状況です。
米国内の強いインフレ
米国内のインフレは低下しつつあるとしても、なお強い勢いでインフレが続いています。
インフレ退治に突き進むFRB、劇薬は今だけ?
「雇用をつぶせ」は褒められたスローガンではないが、インフレ率を引き下げたいFRBは、リスクを冒してでもそんなメッセージを送っている。
急速なインフレは、経済にとって極めて良くなく、経済成長の目標も立てづらくなります。
「一定レベルに抑制するべき」という「中銀の役目」を推進する姿勢を強く示したFRB。
ザポリッジャ原発、「原子力事故を辛うじて回避」とゼレンスキー氏 送電が一時遮断 – BBCニュース
ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、ロシアが占拠するザポリッジャ原発がウクライナの電力網から一時切り離され、欧州が放射線災害の危機に直面したと述べた。
ザポリッジャ原発では、なお危うい状況が続いています。
中間選挙迎える米国
11月に中間選挙を迎える米国。
結果次第ですが、ウクライナへの軍事支援はさらに増加させると見込まれます。
FRBの姿勢を受けて、Dowは30,000ポイント付近まで下落する可能性があります。
「株式が異常に高くなり、インフレが非常に進み、経済が混乱する」ことを大きく抑制する方向です。
一方で、それは来年以降の「リセッションの可能性を防ぐ」役割を持つと考えます。
その後、米国は健全なインフレと共に、堅実な経済成長をすると考えます。