前回は「リメンバー・パール・ハーバー 11〜崩れぬ年功序列制度〜」の話でした。

山本長官が及川海軍大臣と、第一航空艦隊司令長官の人事で揉めている中、機動部隊が決定します。

とにかく、我々も真珠湾攻撃に
参加させてくれ!
熱烈に山本長官に迫る山口司令官。



山口の気持ちも分かる。
軍令部を押し切った山本長官。
今度は、自分が山口司令官に押し切られます。
山口司令官の海兵(海軍兵学校)一期上(39期)の伊藤軍令部次長。





山口は強情だから、
折れないだろう・・・
海軍の幹部全員が「海兵卒業生」という中、「先輩・後輩」の関係は一生続きます。
ついには、山口司令官の先輩の山本長官は、決断します!



よし!



第二航空戦隊にも
真珠湾へ行ってもらう。



正規空母4隻から
6隻に増強しよう。





ということで、軍令部の皆さん、
承認してください。





は?



本来、作戦指導をするのは
軍令部の役目なのだが・・・



これでは、山本長官の連合艦隊司令部が、
軍令部を兼ねているような状況だ・・・



そういうことで頼むぞ!



伊藤次長!
軍令部次長の伊藤整一は海兵39期卒業で、32期卒業の山本五十六の7期下です。
職場なので「伊藤次長」と職務で呼びますが、内実は、



伊藤くん!
という上下関係があります。
7期も違うと、完全な「先輩・後輩」の関係となり、逆らうことは難しい。
真珠湾奇襲攻撃を押し切った山本長官。
今度は、作戦実行部隊までも主導権を握りました。



はぁ・・・
追認するしかない、伊藤次長。
山本が主導権を握り、奇襲攻撃の機動部隊が固まって行きました。