「関税急激アップの急ストップ」を発表したトランプ大統領〜ロシアとウクライナへのメッセージ=「一時停戦」実施は即可能〜|2025米国と世界1

前回は「トランプ大統領がエスカレートさせるSuper Logistics War〜株を一時急落させる米国の戦略・Dowと日経平均は共に30,000へ〜」の話でした。

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「関税急激アップの急ストップ」を発表したトランプ大統領

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左上から時計回りにDonald Trump米大統領、Xi Jinping(習近平)中国家主席、Vladimir Putin露大統領、Keir Starmer英首相(Wikipedia)

トランプ大統領が、急激にアップさせる予定だった「相互関税を90日間ストップ」させました。

「90日間ストップ」の対象は「中国以外の国」です。

Trump

Based on the lack of respect that China has shown
to the World’s Markets,

Trump

I am hereby raising the Tariff charged to China
by the United States of America to 125%, effective immediately.

中国の「報復関税」に「強烈な不快感と怒り」を露わにしたトランプ大統領。

そして、中国のみは「125%もの強烈関税」を課すことを発表したトランプ大統領。

Trump

Conversely, and based on the fact that more than 75 Countries have called Representatives of the United States,

そして、米国との交渉を望んで「米国に連絡してきた」75以上の国は「別」としました。

米国との交渉を望み、トランプ大統領側から見れば「トランプ流Deal」を受け入れる国々は「別」として、

Trump

I have authorized
a 90 day PAUSE,

「90日間の一時停止」を発表しました。

Trump

and a substantially lowered Reciprocal Tariff
during this period, of 10%, also effective immediately.

さらに、シンプルに「90日間の一時停止」の間は「10%の相互関税に引き下げ」を発表しました。

Trump大統領の政策転換:2025年4月10日(日本時間)

・「トランプ流Deal」を受け入れる国々は、関税急激アップ「90日間の一時停止」+一律10%関税へ

・中国のみは、125%の関税超急激アップ

そして、2025年4月2日の「相互関税発表」から急落を続けていた米株価は急騰しました。

ロシアとウクライナへのメッセージ=「一時停戦」実施は即可能

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左上から時計回りにDonald Trump米大統領、Vladimir Putin露大統領、Volodymyr Zelenskyウ大統領、JD Vance米副大統領(Wikipedia)

米国に対する「報復関税」によって、「中国狙い撃ち」としたトランプ大統領。

Trump

A deal is going to be
made with China.

一方で、トランプ大統領は「中国とのDealへの楽観的姿勢」を強調しました。

Trump

A deal is going to be made
with every one of them.”

そして、「すべての国とDealが可能」と結論づけたトランプ大統領。

この「中国狙い撃ち」は、ウクライナ戦争で「ロシアを支え続けている」中国を叩く戦略とも言えます。

Zelensky

In 2019, we signed with him(Putin),
the deal.

Zelensky

But after that,
he has broken this ceasefire,

トランプ大統領とゼレンスキー大統領の「公開停戦交渉」は、不調に終りました。

ウクライナ戦争の一時停戦に関する話を、上記リンクでご紹介しています。

Zelensky

ウクライナとしては、
領土割譲は受け入れられない!

Putin

戦争をしたら、
領土を得るのは当然だ!

全く「噛み合わない」中、トランプ流Dealの出番はなく、

Trump

ウクライナもロシアも
俺の言うことを全然聞かない・・・

トランプ大統領による、ウクライナ戦争一時停戦交渉は失敗しました。

一方で、米国という国家のみならず、世界経済に重大な影響を与える政策を発表し、

Trump

やはり、米国と交渉を
望む国は「90日間停止」!

一気に「90日間停止」=「一時停戦」を発表したトランプ大統領。

トランプ大統領のこの姿勢は、「米国中心の世界構築への戦略」の一部ですが、

Trump

「完全停止」ではなく、
「一時停止」は、俺が決めれば終わりなんだ!

Trump

なぜ、PutinもZelenskyも
「一時停戦」くらい決断出来ないのだ!

「一時停止」も「一時停戦」も「国家のトップが決めること」を強烈に印象づけたトランプ大統領。

今回のトランプ大統領の戦略によって、中国は一時大幅な後退を余儀なくされるでしょう。

Putin

・・・・・

そして、プーチン大統領に対しても「強烈な一時停戦受け入れ」へのプレッシャーになりました。

「相互関税」の戦略によって、ウクライナ戦争一時停戦交渉も復活すると思われます。

平然と急速な政策転換をするトランプ大統領。

Trump

俺のDealを受け入れることが
条件なのだ!

EU、日本、カナダ、メキシコなどは、「ほっと一安心」ですが、「Deal受け入れ前提」が要注意です。

この「トランプ流Deal受け入れ」の方向によっては、

Trump

やはり、A国は、俺の
Dealを受け入れないから、相互関税発動!

特定の国や地域に対して、「90日間停止」を撤回する可能性があります。

いずれにしても、「米国ファースト」の「トランプ流大戦略」に翻弄され続けている世界。

株価の急激アップとダウンを当面繰り返し、「概ね下落」の方向になりそうです。

次回は上記リンクです。

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