前回は「Logistics Warを強化するトランプ大統領〜「軍事支援停止」の切り札切った米国・ウクライナの「資源カード」・対立深める米国と欧州〜」の話でした。
「ロシア寄り」を明示するトランプ大統領:「Dealの帝王」の狙い


You are gambling with
WW3!



You are gambling with
millions of people!



You are not in a good
position!



In 2019, we signed with him(Putin),
the deal.



We signed him(Putin)
gas contract.



But after that,
he has broken this ceasefire,



He killed our people,and he
didn’t exchange prisoners.
2025年2月末、ワシントンにおける「公開大激論」で物別れに終わった米国とウクライナ。
その後も、公開または水面下で様々な協議をしていますが、



Russia has
“all the cards”.



It “may be easier” to deal with Moscow,
despite their position.
トランプ大統領は「ロシア寄りの姿勢」を崩さず、「ロシアが有利」と明言しています。
さらに「ロシアとの方がDealし易い」とまで言い放ったトランプ大統領。



My whole life
is deals.
「Dealの帝」を自認するトランプ大統領にとって、



私が、世界で最も
Dealに長けた人物なのだ!



私がUkraineの
和平Dealを成立させなかったら・・・



一体誰が、このDealを
成立させることが出来るんだ?



Europeの連中は、長年色々やって
いるが、何も進展してないではないか!
トランプ大統領は、このように考えていると思われます。
そして、前述の通り、



Ukraineより、
Moscowの方が、話しやすいかな・・・
こう言って、「プーチン大統領・モスクワとの顕密な関係」を明示したトランプ大統領。
欧州の根幹の危機:ロシアの領土併合は「絶対認められない」欧州


このトランプ大統領の「ロシア寄り」の姿勢に、猛反発しているのが欧州首脳です。



The future of Europe cannot be
decided in Moscow or Washington!
欧州首脳の「強硬派」の一人であるマクロン大統領は、このようにハッキリ言い、



我がEuropeの未来を
USやRussiaが決めるな!
米国とロシアが「ウクライナ和平を主導」する姿勢に対して、強い不信感と不快感を示しました。



Ukraineは
Europeの一部なのだ!
マクロン大統領やスターマー英首相から見れば、ウクライナは「欧州の一部」です。



いくら俺たちが支援して
いるからと言って・・・



Russiaがこれほど、
Ukraineの領土を占領している以上・・・



RussiaにUkraineの
領土を割譲せざるを得まい・・・



その「妥協する姿勢」が
「Dealの始まり」なのだ・・・
現実として、Russia側の姿勢から見れば、



確かに、我がRussiaが
Ukraineに攻め込んだ・・・



そして、多数の死者を出し、
当初想定よりも、遥かな苦戦をしている・・・



だが、我がRussiaは
Ukraineの東部を抑えている・・・
3年もの間、多数の死者を出し、膨大な経費がかかっています。
そして、大戦争を実行しているプーチン大統領としては、



これで、領土を得られずに、
停戦や和平など、あり得んだろう!
ロシア軍の部隊が進駐している地域から「一方的撤退」など、「話にならない」でしょう。
一方で、欧州側から見れば、



一方的にRussiaが
Ukraineに攻め込んで・・・



その結果、「領土割譲を
認める」などしては・・・



「我がEuriopeの根幹」が
崩壊の危機を迎える・・・
プーチン大統領の発想や、トランプ大統領のDealの基本である「領土割譲」は、絶対認められません。



そんなことを
認めてしまったら・・・



またRussiaは
停戦や和平を破って、攻め込むだろう・・・
歴史的にロシアと欧州は、戦争をし続けてきました。





Russiaへ
攻め込むのだ!



ヒトラーめ、
不可侵条約を破りおって!
欧州のほぼ全てを掌握した、ヒトラー率いるドイツは、1941年にソ連に攻め込みました。


この「ヒトラーの欧州」は、極めて異例であり、思想的にも現在の欧州は「受け入れられない」です。
「ヒトラーの欧州」は「奇形児の欧州」であり、「現在の欧州とは全然別」です。
一方で、この頃から、まだ80年ほどしか経過していない現在。



戦争をしたら、
領土を得るのは当然だ!
ロシアや欧州の歴史を考えると、この姿勢こそが「歴史を織り成してきた」のでした。



このRussiaの姿勢を
認めたら、他の国も同じことをやるのでは・・・
ここで、マクロン大統領など欧州首脳は「折れる」ことは「欧州の終わり」を意味します。
この点で「絶対に折れられない」欧州と、「現実的な視点」のトランプ大統領の米国。
まだまだ、ウクライナ和平は遠そうです。