前回は「「筆記試験と推薦枠」を分けて公表する東京大学〜「試験の差別」の問題点・極めて低い東京大学の女子率・「20%を境に推移」の異様な環境〜」
欧米の大学と帝大の違い:帝国大学成立のプロセス

世界ランキング | 大学名 | 国名 | 女性の割合(%) |
1 | オックスフォード大 | 英国 | 49 |
2 | スタンフォード大 | 米国 | 47 |
3 | マサチューセッツ工科大 | 米国 | 41 |
4 | ハーバード大 | 米国 | 51 |
5 | ケンブリッジ大 | 英国 | 48 |
6 | プリンストン大 | 米国 | 47 |
10 | イエール大 | 米国 | 51 |
11 | チューリッヒ工科大 | スイス | 33 |
13 | シカゴ大 | 米国 | 47 |
15 | ジョンズ・ホプキンス大 | 米国 | 56 |
19 | シンガポール大 | シンガポール | 49 |
21 | トロント大 | カナダ | 56 |
29 | 東大 | 日本 | 20 |
30 | ミュンヘン大 | ドイツ | 37 |
35 | 香港大 | 香港(中国) | 55 |
37 | メルボルン大 | オーストラリア | 58 |
40 | パリ大 | フランス | 51 |
世界のトップ校の一つである東大と京大。
設置年 | 大学名 |
1877年 | 東京帝国大学(帝国大学) |
1897年 | 京都帝国大学 |
1907年 | 東北帝国大学 |
1911年 | 九州帝国大学 |
1918年 | 北海道帝国大学 |
1924年 | 京城帝国大学(韓国、のちに廃止) |
1928年 | 台北帝国大学(台湾、のちに廃止) |
1931年 | 大阪帝国大学 |
1939年 | 名古屋帝国大学 |
もともとは、明治新政府によって学制が定められ、別格の帝国大学として発足したのが東大でした。
1877年に東京開成学校と東京医学校が合併して誕生したのが、「ただ一つの帝国大学」でした。
帝国大学は1886年に工部大学校を吸収し、組織を拡充してゆきました。
そして、京都帝国大学が生まれた1897年までは「東京帝国大学」は、ただ一つの「帝国大学」でした。
つまり、日本においては、「ザ・大学」だったのが帝大=東大でした。
対して、欧米のトップ校は、ほとんどが私立大学であり「国家の影」が見えにくい状況です。
試験方法の差別を撤廃すべき東京大学

1868年に発足した明治新政府は、内輪揉めなどが続きました。
死没年 | 名前 | 死の原因 | |
1877 | 木戸孝允 | 病死 | |
1877 | 西郷隆盛 | 自刃(西南戦争) | |
1878 | 大久保利通 | 暗殺 | |
1883 | 岩倉具視 | 病死 |
そして、1877年から1878年に木戸・西郷・大久保が次々と亡くなり、1883年には岩倉も病死しました。
後を継いだ、伊藤博文たちによって、明治政府は法制度の拡充を目指してゆきました。


我が大日本帝国が
東アジア初の憲法を制定・施行!
1890年に大日本帝国憲法施行となり、



我が帝国のために、
有為の人物を育てる大学を拡充する!
「帝国のために役立つ人材」を育てるための大学が拡充されることになり、



東京の次に帝国大学を
設置するのは、京都しかない!
そして、1897年に京都帝国大学が設置され、「帝国大学」だった東大は、区別するために、



これより、帝国大学は
東京帝国大学と呼ぶ!
東京帝国大学として生まれ変わった歴史があります。
欧米の「民衆のための教育機関」ではなく、「帝国のための教育機関」であった東大などの7帝大。
科類 | 2025年 | 2024年 | 2023年 |
文科I類 | 28.3 | 28.4 | 30.5 |
文科II類 | 20.7 | 17.7 | 20.4 |
文科III類 | 39.2 | 38.2 | 40.6 |
理科I類 | 8.5 | 8.4 | 8.3 |
理科II類 | 20.2 | 20.1 | 27.1 |
理科III類 | 20.4 | 21.4 | 24.7 |
前期・筆記試験合計 | 20.0 | 19.4 | 21.8 |
帰国子女・推薦等 | 49.4 | 46.2 | 39.8 |
全体 | 21.3 | 20.2 | 22.3 |
そして、昭和頃まで日本で「女子は学ぶよりも結婚」という風習があったためか、東大の女子率は異常な低さです。



我が東京大学は
入試改革をして、女子率アップを目指しています!
東大では、一生懸命「女子率アップ」を目指していますが、



今年は、前年度で20%を
切って、19.4%だった前期合格者が・・・



今年は、0.6%増加して
20.0%となり、2割を回復しました!
今年2025年に東大が発表した「女子率20.0%」は「前期・筆記試験の合計」でした。
「帰国子女・推薦等」では49.4%の「あるべき男女比」であり、全体で女子率は21.3%です。
ここで、東大は、試験方法の差別を撤廃すべきと考えます。
まずは、東大女子率を発表する際には、



我が東京大学の
全体の試験における女子率は21.3%です!
「全体に対する女子率」であるべきです。
試験方法に無用な区別をする東大は、区別を超えて差別しているとしか思えません。
東大が「筆記試験で20.0%の女子」ではなく「全体で21.3%の女子」という発想から、



21.3%の女子率をアップさせて、
まずは25%を目標に!
まずは、「女子率25%=4人に1人が女子」という「多少マシな」環境づくりを目指すべきと考えます。
次回は上記リンクです。