第二次世界大戦の歴史に背を向ける歴史教育〜パールハーバーの真実・ロシアとウクライナの個別停戦協議成立・ロシアの強い要求〜|日本と海外の歴史認識02

前回は「外国要人や海外メディアが普通に使う「パール・ハーバー」〜「Deal帝王」トランプ大統領の独走・暗礁に乗り上げた和平交渉〜」の話でした。

目次

ロシアとウクライナの個別停戦協議成立:ロシアの強い要求

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左上から時計回りにDonald Trump米大統領、Vladimir Putin露大統領、Volodymyr Zelenskyウ大統領、Boris Johnson元英首相、(Wikipedia)
Trump

You are gambling with
WW3!

Zelensky

In 2019, we signed with him(Putin),
the deal.

トランプ大統領とゼレンスキー大統領の「公開討論会」ならぬ「公開喧嘩」が、2025年2月末に行われました。

Putin

Agreed to a naval ceasefire
in Black Sea.

そして、膠着を続けていたウクライナ戦争の停戦交渉で、新たな展開が出てきました。

2025年3月26日13時(日本時間)現在、米国がロシアとウクライナとの間で個別に「黒海停戦協議」に応じました。

ここで大事なポイントは「個別」であり、「ロシアとウクライナが直接」ではないことです。

Putin

我がRussiaは、
事前の制裁解除を要求する!

さらに、強気のプーチン大統領は「事前の制裁解除を要求」しており、これはロシア側のスタンスでは当然です。

ウクライナ戦争では当初から「欧米のリーダー格」として世界を引っ張ってきたジョンソン大統領が、

Johnson

Of course Ukraine didn’t
start the war.

Johnson

You might as well say that America attacked
Japan at Pearl Harbor.

こう言って、トランプ大統領に噛みつきました。

Johnson

当たり前だが、ウクライナは
戦争を開始していない!

こう主張するジョンソン大統領は、パール・ハーバーを槍玉に挙げてきました。

ウクライナ戦争の停戦交渉において「蚊帳の外」であり、話題にすらならない日本が、突然登場しました。

石破茂

・・・・・

石破総理としても突然、日本が話題になったことは、一種の驚きだったでしょう。

第二次世界大戦の歴史に背を向ける歴史教育:パールハーバーの真実

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左から、東條英機 首相兼陸相兼参謀総長、山本五十六 連合艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社、Wikipedia)

日本人ならば知っているべき「パール・ハーバー」ですが、歴史教育においては、ほとんど語られません。

小学校の教員A

日本はドイツ・イタリアと共に
米国・英国などと戦争しました。

小学校の教員A

徐々に日本とドイツは追い込まれ、
最後は原爆を落とされて、敗戦しました・・・

第二次世界大戦に関する歴史は、小学校の歴史教育では、このような表現で「超特急で終了」する傾向があります。

男子小学生

第二次世界大戦の日本人って
言えば、東條英機と山本五十六かな・・・

女子小学生

そうね・・・
他の人は知らないかも・・・

第二次世界大戦の歴史に対しては、教育界ではほとんど取り上げられることがなく、中学でも同様と考えられます。

左上から戦国大名 織田信長、豊臣秀吉、北条氏政、徳川家康(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

戦国時代ならば、たくさんの人物が小学校の歴史教育でも登場します。

ところが、第二次世界大戦の人物では「東條英機か山本五十六か」です。

Johnson

Trump大統領が言っていることは、
パール・ハーバーで・・・

Johnson

「United Statesが、Japanを
攻撃した」と言っていることと同等だ!

このような「貧相な歴史教育」のため、ボリス・ジョンソン元英首相に「パール・ハーバー」のことを言われても、

男子高校生

「パール・ハーバー」って
何のこと?

女子高校生

日本って、
米国と戦争したの?

何がなんだか分からなくて、このようなことを感じる中高生も一定数いると思われます。

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帝国陸軍の幹部たち:左上から時計回りに、東條英機、阿南惟幾、杉本元、梅津美治郎(Wikipedia)

一方で、「東條英機以外の陸軍軍人を説明」するのは、意外と難しい面があります。

上の人物たちのように「帝国陸軍の幹部を説明」することはあり得ます。

ところが、前線の将兵に触れないわけには行きません。

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帝国海軍の幹部たち:左上から時計回りに、山本五十六、永野修身、豊田副武、嶋田繁太郎(Wikipedia)

海軍においても、同様で「山本五十六以外」の人物を説明する時、人選が難しいです。

海軍大臣・軍令部総長・連合艦隊司令長官の三顕職を挙げるのは、妥当性を書くように思われます。

職務名前権限
軍令部総長永野修身軍令:戦略
海軍大臣嶋田繁太郎軍政:人事・管理
連合艦隊司令長官山本五十六前線戦略
海軍首脳(真珠湾奇襲攻撃時)

子ども向けの歴史の書籍で、山口多聞を取り上げている本があり、筆者は好感を持ちました。

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山口多聞 第二航空戦隊司令官(Wikipedia)

真珠湾奇襲攻撃と山口多聞司令官に関する話を、上記リンクでご紹介しています。

これらの「人選が難しい」のもまた、「貧相な歴史教育が原因」と考えます。

もっと、第二次世界大戦・大東亜戦争の歴史を日本人が主体的に学ぶ姿勢であれば、知るべき人物は多数います。

「パールハーバーの真実」は闇も多数あり、「真実を知る」のは難しい面もあります。

一方で、基本的素養として、もっと日本の教育においては、第二次世界大戦の歴史を教えるべきでしょう。

今年80年目を迎える「敗戦(終戦)の日」を迎えるにあたり、日本人は歴史教育を本気で見直すべきと考えます。

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