日経平均史上最高値更新の行方〜異常な円安と34年ぶりの大台・絶好調すぎるNvidia・異常急騰のNvidia株とAIバブル・新NISAによる日本の貯蓄の海外流出・日本株への4つの「強烈な追い風」〜|世界経済と株価

前回は「FRBの利下げ観測の行方〜強いインフレと高すぎる株価・異常な世界株高・最高値更新続けるDow・根強く上昇続ける米CPI〜」の話でした。

目次

日経平均史上最高値更新の行方:異常な円安と34年ぶりの大台

新地球紀行
日の丸(Wikipedia)

昨日2024年2月22日に、34年ぶりに日経平均は史上最高値を更新しました。

2024年は年初から着実ながら、急激すぎる勢いで株価が伸び続けていた日経平均株価。

もうすぐ
史上最高値だな!

一体、いつになったら
史上最高値を突き破るのだろうか・・・

史上最高値の38,915円間際では一進一退だった日経平均。

そして、遂に日経平均は一気に「史上最高値更新+初の39,000円台」となりました。

この「久しぶりに最高値更新」というニュースは、日本人としてとても嬉しく思います。

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日経平均株価の推移(IG證券)

そもそも、バブル期の日経平均の伸びは異常過ぎる状況でした。

「急速すぎる伸び」を見せた1989年当時のバブル期最高値は、「評価されすぎ」であるのが現実でした。

様々な市場関係者・経済学者の意見がありますが、「日経平均30,000円」が精々の値付けが実態でした。

この「精々30,000円程度だったはず」の「バブル期最高値」は、「すでに超えていた」とも考えられます。

コロナ以降、回復の基調が強かった日本株は33,000円程度で足踏みしていました。

それが今年に入って、日本株全体の勢いに弾みがつき続け、急上昇を続けた日経平均株価。

2024年年始から2ヶ月経過する前に、一気に史上最高値に到達しました。

特に最近は、「外国勢の日本株買い」が強いのが大きな影響です。

そして、「外国勢の日本株買い」の理由は「日本企業の高い評価」と「異常な円安」が挙げられます。

絶好調すぎるNvidia:異常急騰のNvidia株とAIバブル

新地球紀行
NVIDIA Geforce 256(Wikipedia)

この背景には、絶好調のNvidiaの株価の暴騰によるNasdaqなどの急進が大きな理由です。

あまりにNvidiaの決算が凄まじいまでの数字を叩き出したために、

Nvidiaの
絶好調はまだまだ続く!

Nvidiaの株価は、まだまだ
伸びるはずだ!

と市場関係者が考えて、さらに急騰したNvidiaの株価。

すでに「高すぎるレベル」であるはずなのに、昨日は更に16.4%増進して取引を終了しました。

2021年11月に330ドルほどの株価となり、その後大きく下落していたNvidia株。

一時は120ドルほどにまで低迷したものの復活して、2023年11月には480ドルほどになりました。

この時は、

流石にNvidiaの
株価は少し高いか・・・

という意見も多く、筆者も同意見でしたが、2024年年初から急騰し始めました。

瞬く間に株価が急上昇し続けたNvidia株は、2024年1月下旬には600ドルを超えて、

Nvidia株は
どこまで上昇するんだ?

次回の
決算次第だが、少し上がりすぎか?

という市場の声の中、一気に「凄まじい好決算」を叩き出したNvidia。

この結果、さらに株価は急騰して2024年2月23日現在、790ドル余りで取引されています。

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The Wall Street Journal

凄まじい勢いの巨人AmazonやAlphabetを、「さらに上回る凄まじい勢い」で株価が伸び続けました。

この背景には、ChatGPTなどによるAIブームがあり、ブームを超えてバブルの兆候を示しています。

新NISAによる日本の貯蓄の海外流出:日本株への4つの「強烈な追い風」

新地球紀行
日経平均株価推移(社会実情データ図録)

中国経済が急激に足踏みし、米中対立の中、日本の存在が急浮上してきている現在。

この「日本にとって追い風」の時に、ちょうど「AIバブル」が重なったのが現状です。

この「二つの追い風」によって日経平均株価が急上昇しましたが、さらに「追い風」があります。

それは、新NISAによる「日本人の貯蓄から投資へ」の流れです。

加えて「異常な円安」によって外国人から見ると、「日本株の割安感」が増長しています。

日経平均急上昇に吹いている4つの「強烈な追い風」

・米中対立による「日本の存在」急浮上

・AIバブル

・新NISAによる「日本人の貯蓄から投資へ」の流れ

・「異常や円安」による外国勢の買い

新NISAの投資先は、主に海外株の投資信託に向かっている傾向が強く、

新NISAによって、
円安が助長されている・・・

という声もあるほどです。

現在、AIバブルとなっているNvidiaなどのAI・IT関係の会社の株価。

Nvidiaに限らず、Nvidiaの供給元である台湾TSMCや英ARMも急騰し続けています。

これらの「急騰の資金源の一つ」が、「日本人の貯蓄から投資」によるマネーであると予想されます。

向こう3ヶ月ほどは、「強さが続く」と思われるAI・IT関係の会社の株価。

ところが、あまりに急騰しすぎていてバブルであるのは明白であり、いずれ急落する時があります。

現在の世界株の急騰に引っ張られている感じの日本株価の増進。

この一種異常な雰囲気は、1986年〜89年の「日本のバブル」と類似しているようにも感じます。

急騰して「高過ぎる世界株」の中で、日本人の多くが、

さらに
貯蓄から投資へ!

もっと上がるはずだから、
投資だ!

と考える時、世界株の絶好調はさらに好調を増しそうです。

その先に必ず起こるバブル崩壊時に、どこの投資家集団・組織がダメージを受けるか。

その時に、日本からの投資が「大き過ぎる損失」を受けないように願いたいです。

新地球紀行

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