前回は「膨張するNATO〜米露の深刻な対立・フィンランド・NATOの思想・SCO上海協力機構〜」の話でした。
十数万人に及ぶウクライナの犠牲者数:異なるウクライナ政府と米当局の発表
2024年2月24日にウクライナ戦争開始から、丸2年が経過しました。
当初は、ロシア軍が「短期決戦を目論んでいた」と言われるウクライナ侵攻。
その後、西側諸国の懸命の交渉によって「停戦の可能性」も報道されました。
現在は戦争は激化する一方で、停戦の気配すら感じられない状況です。
この中、ゼレンスキー大統領は、
ロシア軍によって、
殺害されたウクライナ兵士は3万1000人・・・
ロシアの占領下などで、
ウクライナ市民は数万人亡くなったが・・・
亡くなった方の数は
不明・・・
とウクライナ側の死者数を公表しました。
BBCによると、米当局が2023年8月に、
ウクライナ兵の死者は7万人、
負傷者は12万人に上る・・・
と公表しました。
このように、大きく異なるウクライナ軍の死者数の数。
ウクライナ政府発表(2024年2月) | 米当局発表(2023年8月) | |
31,000名 | 70,000名 |
昨年8月から今年2月までの半年間に戦争が激化している状況を考えると、この食い違いは大きいです。
ウクライナ政府は、「やや少なく」発表せざるを得ない立場でもあると考えられます。
米当局の正確さも併せ考えると、ウクライナ軍の死者数は70,000名〜80,000名と考えられます。
そして、戦場となっているウクライナでは軍の戦死者を超える民間人死者が出ていると考えられます。
この時、ウクライナでは「15万人を超える戦死者と民間人死者の犠牲者」が出ていると考えられます。
開戦後2年で人口4380万人程度であることを考えると、ウクライナの損失は極めて甚大です。
第二次世界大戦の死者数:日独米英の死者
ドイツ軍のポーランド侵攻によって始まった第二次世界大戦。
全てのEuropeを
我がGermanyのものに!
本気で欧州全土を制圧しようと考えた、独裁者ヒトラー。
Sovietを
打倒せよ!
欧州のみではなく、ソ連に侵攻して「地獄の戦争」独ソ戦を繰り広げました。
1939年9月に開始して、日本が敗戦した1945年8月に終了した第二次世界大戦。
この間、6年ほどの間に世界中で戦争が行われました。
国 | 戦死者数 | 民間人死者数 | 合計 |
日本 | 230万人 | 80万人 | 310万人 |
ドイツ | 285万人 | 230万人 | 515万人 |
米国 | 29万人 | 0 | 29万人 |
英国 | 27万人 | 6万人 | 33万人 |
第二次世界大戦では、敗戦国の日独の死者数が際立って多いです。
一方で、ドイツや日本が広範囲で戦い、広大な地域が戦場となった旧ソ連、中国。
旧ソ連、中国は際立って多いですが、詳細が明らかにされていません。
諸説ありますが、旧ソ連、中国双方でそれぞれ「1000万人以上の戦死者・民間人死者がいた」と言われます。
ウクライナの惨状と見えない未来
国中が焦土のようになってしまったウクライナ。
世界中の大戦争である第二次世界大戦と比較にはなりませんが、ウクライナ戦争の惨状が分かります。
ウクライナを最も支援している米国・英国にとっては、比較が自国になります。
また、人口も大きく異なり、特に人口がウクライナの8倍ほどはいる米国にとっては、
Ukraineの戦死者だけで
数万名・・・
そして、これからも
増える見込みだ・・・
そのため、感覚的には、
Ukraine Warの死者数は、
我がUSにとって、第二次世界大戦に匹敵する・・・
とも考えられます。
米国にとっては、ウクライナ支援が最重要であり続けますが、ガザ戦争が重荷になっています。
さらに、今年2024年は米大統領選を迎える中、
UkraineもGazaも
大事だが・・・
まずは大統領選挙を
制しなければ・・・
と考えざるを得ないバイデン大統領。
ガザ戦争では、イスラエルを巡って西側との対立もあり、米国の動きは鈍くなっています。
もっともっと
支援頂きたい!
とゼレンスキー大統領が熱望するも、ウクライナの未来は見えてきません。
第二次世界大戦では「当事者の一人(一国)」であった日本(大日本帝国)。
岸田内閣の支持率は壊滅的状況であり、自民党の裏金問題が続く日本の政界。
日経平均が急騰して「34年ぶりの復活」が実現する中、「復活が実感できない」日本。
内側の「裏金」はさっさと解決して、ウクライナなど外をしっかり見据えて欲しい。
次回は上記リンクです。